「数えきれないほど叩かれて」日本のスポーツにおける子どもの虐待--ヒューマン・ライツ・ウォッチによる、この報告書を軸に、スポーツにおける人権侵害の「現在地」を示す。
株式会社東洋館出版社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:錦織圭之介)は、『ケアと救済のセーフスポーツ 「数えきれないほど叩かれて」からの前進と課題』(編著:杉山翔一 + ジャパンセーフスポーツ・プロジェクト)を、一般書レーベル「TOYOKAN BOOKS」より2026年10月13日に発売します。

https://www.amazon.co.jp/dp/4491054509
【セーフスポーツ】
暴力等や、人権、性別、障がいその他の事由による差別のないスポーツ環境のこと
本書には、本企画の発端となったヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)による報告書「「数えきれないほど叩かれて」日本のスポーツにおける子どもの虐待」を全文掲載しています。
この全文掲載を踏まえ、報告書が公開された2020年から現在に至るまで、編著の杉山翔一弁護士が、日本におけるスポーツの構造的問題点を明らかにし、セーフスポーツの実効的な在り方を探っていきます。
本書後半では、競技者、運営者、研究者などさまざまな立場から、多角的にセーフスポーツの実現に向けた課題を取り上げます。
スポーツにおける暴力等の問題に関心がある方にとって、何が起き、何がなされ、何がまだ手つかずなのかを総覧できる一冊となっています。
本書刊行に寄せて (杉山翔一)
「数えきれないほど叩かれて」の調査協力をきっかけに、セーフスポーツの活動に本格的に携わるようになりました。そして、個別の相談や対応をするほどに、暴力等の影響を受けた人が望む対応が実現できないという無力感にも苛まれました。
弁護士としてこうした問題に取り組むと、懲罰をどうするか、スポーツの価値を守るにはどうするか、といった視点になりやすいのですが、それでは議論の出発点に「人」がいません。最初にあるべきは「暴力等の影響を受けた人」だと思います。
本書タイトルの「ケアと救済の」には、その想いを込めました。
暴力等の影響を受けた人の心のケアを出発点とし、救済を目指すことが、セーフスポーツの両輪です。
救済とは、影響を受ける前に戻ることにはできなくても前に進めるようにすることです。そのためには、支えとなる法制度の実現が必要です。
私自身、制度の壁に何度もぶち当たってきました。本書を通してこの課題を多くの方に知ってもらうことで、声を上げられない状況に置かれた人たちの救済の一助になればと思っています。
振り返れば、スポーツに携わる弁護士を目指したきっかけは、選手のアンチ・ドーピング規則違反の疑いを晴らすために奔走した弁護士の活動に関心を持ったことでした。スポーツの現場で声を上げられない状況に置かれた人たちを救済するセーフスポーツの活動は、私の弁護士としての原点につながっています。
2025年9月、改正スポーツ基本法が施行され、暴力等に対して必要な措置を講じることが国や地方公共団体の義務と位置付けられましたが、まだ具体的な施策には至っていません。
本書をきっかけに、スポーツ現場の暴力等への問題意識を持つ方と一人でも多くつながり、セーフスポーツ実現へ、ともに前進できたらと願っています。
スポーツの課題と向き合う第一線の知見も収録
【寄稿者一覧】※敬称略、掲載順- 鹿屋体育大学教授 森 克己
- 関西大学教授 神谷 拓
- 日本体育大学教授 南部さおり
- 日本サッカー協会リスペクト部会長 今井純子
- 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所地域精神保健・法制度研究部制度運用研究室長 松長麻美
- S.C.P. Japan 代表理事 井上由惟子
【インタビュー一覧】※敬称略、掲載順
- 飛騨シューレ代表理事 山田ゆかり
- ATHLEAD UK運営 キャット・クレイグ
- Centre for Sport and Human Rightsスペシャルアドバイザー ダニエラ・ヒアート
- 参議院議員、元男子バレーボール日本代表 朝日健太郎
- 元サッカー選手 内山穂南
- ブラインドサッカー選手 加藤健人
また、本書の推薦者にも、スポーツ現場の環境をより良くするための活動に力を入れている方々がラインナップしています。
【推薦者】※敬称略、五十音順
- 元女子バレーボール日本代表 大山加奈
- 東京大学スポーツ先端科連携研究機構 特任講師 小塩靖崇
- スポーツ心理学者、五輪メダリスト 田中ウルヴェ京
- 監督が怒ってはいけない大会主宰、元女子バレーボール日本代表 益子直美

目次
序章:セーフスポーツムーブメントを巻き起こす(土井香苗 / ヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表)
第1章:報告書「数えきれないほど叩かれて」刊行の経緯(杉山翔一)
第2章:報告書全文「数えきれないほど叩かれて」日本のスポーツにおける子どもの虐待(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)
第3章:「数えきれないほど叩かれて」その後(杉山翔一)
第4章:セーフスポーツという発想(杉山翔一)
第5章:セーフスポーツ実現のための論点(寄稿・インタビュー)
第6章:座談会「セーフスポーツを推進するために」
[著者略歴]

杉山翔一(すぎやま・しょういち)ジャパンセーフスポーツ・プロジェクト代表。弁護士(Field-R法律事務所所属)。2014年4月から日本スポーツ仲裁機構の専門員として、選手と競技団体との間のトラブルを解決するための仲裁調停制度の事務運営に従事。2020年7月公表のHRWレポート「数えきれないほど叩かれて」翻訳監修を担当。近年は国際的なスポーツ紛争事案に代理人や仲裁人として関わり、セーフスポーツ実現のための活動を行う。
ジャパンセーフスポーツ・プロジェクト
日本におけるセーフスポーツの実現を目指し、政策提言・アドボカシー、関係団体への資金援助、法制度の調査・研究等を行う2020年に設立の団体。代表 杉山翔一、監事 土井香苗(国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表。2000年~16年弁護士。弁護士業務の傍ら、日本の難民の法的支援や難民認定法改正に関わった。2006年にHRWニューヨーク本部のフェロー、2008年から現職。日本外交を通じた世界各地の人権の保護・促進、そして、日本国内における人権問題の解決に向けて活動)。
[書籍情報]
書 名:ケアと救済のセーフスポーツ 「数えきれないほど叩かれて」からの前進と課題
編著者:杉山翔一、ジャパンセーフスポーツ・プロジェクト
判 型:A5判
頁 数:360
発売日:2026年10月13日
価 格:2,860円(税10%)
ISBN:9784491054506
発行元:東洋館出版社
URL:https://toyokanbooks.com/collections/sports/products/5450
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4491054509/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ



























