93日は「ぐっすり」にちなんで「睡眠の日」となっています。
人の睡眠は、“メラトニン(別名:睡眠ホルモン)”という脳内物質に支配されています。

このメラトニンは、ママの母乳にも含まれています。実は、生まれたての赤ちゃんは「眠るのが仕事だ」というのに、体内でメラトニンを作ることができないので、ママの母乳を介してメラトニンを補ってもらっていたのです(ミルクで授乳しているママは、ミルクにもメラトニンが十分含まれていますので、安心してくださいね)。

そこで今回は、「睡眠の日」にちなんで、赤ちゃんの眠りとママの母乳の関係について、少し掘り下げてみましょう。

赤ちゃんの体内時計ができるまで

「朝起きて夜寝る」という睡眠リズムは、体内時計のなせる技なんですよ。でも赤ちゃんの体内時計が、地球と同じ24時間周期になるには、少し時間がかかります。

生まれたての赤ちゃんは、昼夜関係なく眠っています。個人差はありますが、一般的には3時間ごとに授乳が必要になります。この時期の赤ちゃんは、3時間寝て数十分起きているという、1日に複数周期の睡眠リズムで生活しています。

生後1ヶ月を過ぎると、目立ってではありませんが、少しずつ眠る時間が夜に推移していきます。生後2ヶ月を過ぎると、赤ちゃんは朝日の光で目覚めるようになり、4ヶ月までの間に、明らかに「赤ちゃんの昼間起きている時間が長くなった」とに感じるようになっていきます。
この時期の赤ちゃんのために、次のような生活をイメージしてください。

・朝起きたら、赤ちゃんが寝ている部屋のカーテンを開け、部屋を明るくする
・昼間は、できるだけ赤ちゃんと一緒の部屋で過ごし、積極的に赤ちゃんを連れてお買い物やお散歩に出かける
・日が暮れる時間帯になって、赤ちゃんに「そろそろ眠って欲しいな」と思った頃に赤ちゃんを少し暗い環境で寝かせ、ママは普通に家族の夕飯の準備や後片付けを始めます。

神経質にならずに、ママが規則正しい生活を、赤ちゃんと一緒にすればいいのです。
この時期の赤ちゃんは、外の世界に早く慣れようと一生懸命なので、赤ちゃんの周囲の陽の光や部屋の明るさが、自然と赤ちゃんの体内時計を矯正する助けとなります。

こうして生後4ヶ月になると、ようやく赤ちゃんにも24時間周期の体内時計が出来上がります。
(※「生後○ヶ月」という目安は、3.出生後の睡眠覚醒リズムの発達と睡眠覚醒リズムの発現 3P_PDFを参照)