ママが夜型生活だと母乳のメラトニンが少ない?
母乳研究を60年以上続けるビーンスターク・スノー株式会社によると、ママの母乳のメラトニンの量は、昼に比べて夜の方が圧倒的に多く、夜型生活のママの母乳だと早寝のママよりも、母乳のメラトニン含有量が少ないというデータもあります。
初産の新米ママほど、赤ちゃんの生活スタイルに振り回されてしまいます。おまけに、夜遅く仕事から帰ってきたパパも、赤ちゃんかわいさに赤ちゃんを起こしてしまうので、ママはせっかく寝かせた赤ちゃんを再び苦労して寝かしつけ、パパの夕飯の準備や後片付けもます。こうして、ママの生活はどうしても夜型になってしまいがちなのです。
とくに、まじめな初心者ママほど、夜型で寝不足にも拘らず、「赤ちゃんが眠った間に少しでも家事や家族の世話を……」と思って、昼寝もしない人が多いのです。しかし、このようにママが寝不足だと、ママの脳内のメラトニン生成量が減少し、母乳のメラトニン含有量はますます減少し、赤ちゃんの睡眠にも悪影響を及ぼしてしまうのです。
赤ちゃんの睡眠のために、また夜泣き防止のためにも、ママの母乳の豊富なメラトニンが必要なのに、ママの努力が裏目に出ているなんて、悲しいことですね。
育児の悩みやストレスが多くても母乳のメラトニンが減ってしまう?
母乳のメラトニンの減少防止のために、ママが注意しなければならないことは、まだあります。それは「できるだけストレスを抱えない!」ことです。
実は、メラトニンは、セロトニンという脳内物質から合成されます。「セロトニンの量=メラトニンの量」でセロトニンがメラトニンに変身するとイメージしてください。
しかしセロトニンは、ストレスの中和作用もありますので、昼間にストレスの多い生活をしていると、セロトニンがどんどん消費され、その分メラトニンもどんどん減少してし、メラトニン不足になってしまいます。
ママのメラトニン不足は、母乳のメラトニン不足だけでなく、母乳にとられることで、ママの一層の睡眠不足を引き起こします。
さらに、生後3ヶ月を過ぎると、赤ちゃんも要求泣き以外に、思い通りにならないイライラ泣きを始めます。母乳のメラトニンが減少すると、赤ちゃんの睡眠時間も減少しますので、眠りも浅くなって、夜のイライラ泣きによる、激しい夜泣きを引き起こすことにもなりかねないのです。
(イライラ泣きの夜泣きについては記事「【夜泣き】ママの頑張りすぎが原因を作っていた!? 赤ちゃんの“マイブーム”心理と改善策」を参照)
ママの母乳のメラトニンのためにも、セロトニンの減少を防ぐのが急務ですが、思うようにいかないのが育児です。ママの“ストレスからの解放”は大きな課題です。