パパがママに寄り添おうと努力する、だけではうまくいかないのはナゼ?

産後ママに助産院のススメおっぱい先生』作者・泉ゆたかさんインタビュー【前編】に続く【後編】です。

助産院の母乳外来を舞台に繰り広げられる物語『おっぱい先生』では、助産師の律子先生が度々「お母さんがひとりで育児を抱え込むことは美徳でもなんでもありません」と断言する一方で、ママたちの、パパへのリアルな感情も綴られます。

ーー泉さんは【前編】で「『変化』の時に孤独になってしまうと、誰だってとてもつらい」、だからこそ助産師さんをはじめプロフェッショナルな方々の手を借りて支え合って、とお話しされていましたが、ママの孤独を解消するには、医療的なことは別にしても、パパが頑張って寄り添ってくれればいいのでは?という気もします。

そうはうまくいかないでしょうか。

泉ゆたかさん(以下、泉):産前産後って、ママだけではなく家族全員が「変化」の時で、どうしたらいいのかわからず困惑していると思います。

実はそういう時こそ人間関係の中で、お互いの気持ちを言葉を尽くして伝えなくてはいけない、もっと言えば人生において、いちばん深く語り合わなくてはいけない局面だと思います。

ですが……育児が忙しいので、そんな暇はないんです。

ママは産後の身体が回復していなくてボロボロだし、常に赤ちゃんを抱っこしている。少しでも時間があったら寝たい、という状態です。誰かと深く語り合う時間なんて、とてもじゃないけれど取れないと思います。

言葉のプロにだって難しい!産後のキモチの伝え方

泉:しかも人って、自分が「変化」の真っただ中にある時って、相手に伝えやすい言葉というものをうまく見つけられないんじゃないかと思うんです。

思春期など、自分の人生のこれまでの「変化」の時期を思い出しても、気持ちを言い表す「言葉が見つからない」ということに戸惑っていた気がします。

――たしかに!

泉:産後は私もいっぱいいっぱいになってしまい、周囲に「つらい!」と訴えたこともありました。

でも毎日の育児は待ったなしで、そんなことをしていると気力体力がどんどん奪われていくんです(笑)。

だから一旦、自分の気持ちを伝えることはすっぱり諦めて、「すごく体調が悪いから今日は寝ます、だからごめんね、お願いします」と、問答無用で寝てしまったこともありました。

これが良かったことかどうかは、今でも本当に分からないんですが……。

夫に「ただそこでのんびりしているだけでいいから、とにかく家族のそばにいて」と頼んだこともあります。

振り返ってみても、産後のドタバタの中では、自分の気持ちの伝え方というのは結局、最後まで分からなかったというのが正直なところです。

――作家である、泉さんでもそうなのですね!

泉:だからその「変化」の中にいて、どうしたらいいのか分からなくて言葉にならないものを“翻訳”してくれる、お手伝いをしてくれる人が必要なのではないかな、と感じました。

ママだって人間なので、「疲れる」し、「ゴロゴロしたい」し、たまには「お酒だって飲みに行きたい」と思います。でも追い詰められている時は、それが…。

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