“元大学病院手術室勤務”の女性が直接指導!
前回の展示では譲り受けた医療器具コレクターのコレクションだけで展示をした。
「医療器具をどのように配置して展示をすれば来場者に興味をもって観てもらえるか? ということを考えました」
今回も展示のコンセプトは同じ。しかし、前回よりパワーアップしている。前回展示した医療器具の点数が少なかったという反省を踏まえ、さまざまなツテを頼って医療器具を所有している方にバックアップしてもらった。
さらに、医療器具についての知識を持ち合わせていない木村をサポートするため、元大学病院手術室勤務のAKINOが来場者に対して、医療器具の使い方や、医療現場で医療器具を使う時の注意点など親切に教えてくれる。
医療器具の魅力は妄想すること
「医療器具展2」で医療器具は、無造作に置かれている。ハサミやペンチ、ビンや容器。病院でよく見る医療器具ばかりだ。それらの医療器具が整理されておらず、無造作に並んでいることで、そこはまるで廃墟となった病院の一室のように感じる。
さらに、もうひとつの部屋はオペ室をイメージしており、暗い部屋に医療器具が陳列されている。中央には手術台があり、そこにはオペ中の患者が……。
「医療器具というのは、自分の知らない世界というのを見せてくれるものだと考えているんですよ」
と木村春介は言う。患者であっても手術室で自分の身体の中を見ることはない。テレビなどで観たとしても、通常、一般人がオペをする現場を見ることはない。でも興味はある。
「医療器具の魅力は、医療器具からいろんなものを想像できるところだと思います」
医療器具は“怖い”というイメージがある。ただの器具なのに医療用と知るとそれだけで恐怖する。
「その怖さは、医療器具を見た時に、いろんなことを妄想するから怖いんだと思います」