ダイナミックなフィナーレが見逃せない2015年の覇者
2015年花火師競技会優勝 株式会社山﨑煙火製造所
日本予選2日目(3月20日)には、昨年「ハウステンボス 世界花火師競技会」で優勝した、山﨑煙火製造所が出場。“安心・安全な花火づくり”を心がけ、土浦、袋井遠州、伊勢神宮奉納全国花火大会、やつしろ全国花火競技大会や海外、各種コンサートイベントなどに花火を提供する、茨城県の花火屋です。
昨年優勝した花火については、「各シーンに合せた花火や、色々な種類を打ち上げてお客様を飽きさせないこと。ダイナミックさにこだわりました」とのこと。
そんな、“構築美”が魅力の山﨑煙火製造所の花火師は、「花火が上がっている最中、アツい気持ちになります。今回は、17分という長丁場のプログラムをいかに飽きさせないか、という点にこだわりました。綿密なプログラム構成とフィナーレの壮大さに注目していただきたいです」と気合十分!
計算し尽くされたストーリーと、花火師たちのアツき情熱がこめられたダイナミックな演出。果たして2連覇なるのか? 期待が高まりますね!
ビールジョッキやきのこも!? 老舗が挑戦する新型花火
創業150年の歴史ある老舗 株式会社丸玉屋小勝煙火店
山﨑煙火製造所と対決するのは、江戸時代末期より設立された創業150年の老舗、丸玉屋小勝煙火店。その伝統を受け継いだ現代の花火師は、花火の歴史を守りつつも新しい花火のカタチを模索研究し、近年では型物(ハートや星など)と呼ばれる、“立体花火”に力を入れています。
創業150年ということで、長きにわたって花火の歴史を見てきた丸玉屋小勝煙火店が、かつての様子と現在の花火業界について見解を述べています。
「かつては職人が筒のそばで直接点火していましたが、近年の花火業界は電気点火が主流です。花火業界に電気点火が浸透したことにより安全面が向上したのはもちろん、演出面でもさまざまな可能性が広がりました。例えば10km以上展開した広範囲な花火大会も電気点火機で制御することで連動する1つのショーとして表現したり、花火を音楽に合わせて打ち揚げる花火大会も出てきています。
今後の花火業界ですが、機械の進化に対する安全面を留意しつつ、さらに規模の大きな演出がでてくるのではないでしょうか」
直接点火から電気点火機…その移り変わりを見てきたからこその、説得力がある言葉です。
「“立体花火”については、ハートや笑顔の花火は見るお客さんにも人気があると思いますが、平面で表現する作りですので、上空で玉が開いたときの角度により伝わらないことも多いです。ビールジョッキ、きのこ等を立体で表現しましたので多くの角度から楽しんでもらえると思います。
ですが、制作には平面の花火の10倍以上の時間がかかります。完成直前に中に入っている星がずれて一からやり直した時は、、、気持ちを落ち着かせるために工場内を一周したりしました」
確かに、ハートやニコちゃんマークの花火は、見る角度や打ち上がる角度によって形が変わって見えます。360度、どこから見ても同じ形を楽しめる“立体花火”、どのような見え方になるのか楽しみですね!
そんな丸玉屋小勝煙火店は、「日本の花火は世界一と信じています。まずは国内予選を突破し本選で“日本の花火”を披露できるよう全試合全力を出し切ります」と、大会に向けてアツい気持ちを語っています。
いかがでしたか?
“世界一”を目指す、花火師たちのアツい気持ちが伝わってきますね!
美しい花火の裏にある、苦労と努力。時代の流れによる、技術の進化と発展。それぞれの企業の歴史や特色は違うけれど、それぞれのこだわりと“花火愛”が伝わってきますね。花火は一瞬の芸術ですが、その一瞬にかけるからこそ美しい。“世界一の花火”とはどんなにすごい花火なのか? 足を運んでみてはいかがでしょうか。
世界花火師競技会 HANABI WORLD CUP in HUIS TEN BOSCH
2月13日(土) エキシビジョン
※過去優勝した2チームの花火を披露。第1回世界花火師競技会優勝(金山煙火製造有限公司)、第3回同大会優勝(株式会社ワキノアートファクトリー)
<日本一決定戦>
3月12日(土) 日本予選(株式会社イケブンvs株式会社マルゴー)
3月20日(土) 日本予選(株式会社丸玉屋小勝煙火店vs株式会社山﨑煙火製造所)
4月2日(土) 日本一決定戦「春の九州一花火大会」
<海外一決定戦>
5月3日(火)世界花火師競技会海外予選1
7月17日(日) 世界花火師競技会海外予選2
8月27日(土) 世界花火師競技会海外代表決定戦
<世界一決定戦>
9月24日(土) 九州一花火大会