「クソみたいな作品だったらこんなに和やかに喋れていなかったし、お互い相手が嫌いな作家だったら、こんなに穏やかにトークショーもできなかっただろう」と綾辻さん。プロットの段階で作品を見たときに、すでに心配していなかったとも語りました。

©2016 朝霧カフカ・春河35/KADOKAWA 文豪ストレイドッグス製作委員会

「正確に言うと、キャラクターのモデルというより、僕のことを知らない朝霧さんが、僕のイメージで描いたキャラクターですよね?」と、京極さんが言うと、「そのまんまじゃん」と綾辻さんにつっ込まれ、朝霧さんも「100倍ぐらいぶっ飛んだキャラクターにしようと思い切って書いたんですけど、『本人そのままだ』と言われ、大変申し訳ないな」と話し、笑いを取っていました。

さらに「本当は京極さんの能力がたまに失敗して、漬物石が落ちてきて、頭が割れて死ぬ……みたいなシーンを入れたかったんですが、作中にうまく組み込めませんでした」と残念そうに言うと、それの方が面白かったと京極さんと綾辻さんが言い、再び会場に笑いが起きました。
 

©2016 朝霧カフカ・春河35/KADOKAWA 文豪ストレイドッグス製作委員会

執筆中、作家の辻村深月さんが自ら立候補して作品に参戦したそうで、それが見事に作品を作品として成立させていると綾辻さんと京極さんは感心し、おふたりのお墨付きを貰って朝霧さんは嬉しそうでした。

続編についての話になると、「これ、最終的には綾辻と京極が『ずっと一緒だよね』みたいな話だよね」と、綾辻さんが言うと、京極さんは「別の読者層を獲得しようとしてませんか?」と言い、大きな笑いが起きました。