キャストの間でツボっちゃったシーン
――いくつかシーンについてもお聞きしたいのですが、佐野さんが撮影していて、このシーンは面白かった、っていうところはどこですか?
石上がかぐやからコーヒーを吹きかけられるシーンがあるんですけど。
――あれは大変そうでしたね。
あっ、そこじゃなくて、そのあとに白銀が「石上、どうした?」って言うところがあって。まず、その「石上、どうした?」っていうセリフの紫耀くんのイントネーションがおかしくて、僕らキャストの間でツボっちゃってたんです。
で、さらにそのあとにコーヒーで濡れている僕を紫耀くんがハンカチで拭くシーンがあるんですけど、そこで変な拭き方をしてきて。カメラに映ってないとこで、僕の鼻にハンカチを入れたり。もうくすぐったくて、そこは笑っちゃってます(笑)。
――橋本さんからコーヒーを吹きかけられたのは大丈夫だったんですか?
あれも結構何回かやったので大変ではあったんですけど、あの橋本環奈に吹かれるってなかなかないことなので(笑)、ちょっと楽しかったです。ファンからしたらうらやましいだろうって。
――確かに(笑)。個人的には講堂で白銀の動きに合わせて、石上もこっそり後ろでソーラン節を踊っているシーンが好きでした。
あそこは最初、僕は踊る予定はなかったんですよ。でもソーラン節は練習していたし、踊るのも最後だったからちょっと踊っておくか、って思ってやってみたら、「それ、めっちゃいいいじゃん!」ってことになって、踊ることになりました。
ただあのシーン、結構長くて、踊ってるとめちゃくちゃ疲れるんですよ。だから現場では「踊らなきゃ良かった」ってちょっと後悔したんですけど(苦笑)、出来上がったものを観たら面白かったので、やっぱりやっておいて良かったなって思いました。
――あれは佐野さんからのアイディアだったんですか?
白銀を応援するシーンだったんですけど、単に頑張れ!って応援するよりは、一緒に練習をしていたから、踊っていた方が応援している感が出るかな、って思って。
――そうだったんですね。すごく良かったです。それから、その前の応援演説のシーンも石上的には見せ場ですよね。
正直、こういうことを言うのは恥ずかしいんですけど、あそこは家で何パターンかシュミレーションして、何回も練習しました。どの言葉からテンションを変えようかな、とか、どういう風に見えたら面白いかな、とか。相当やりました。セリフの意味も考えたりして。
――この映画の中ではかなりロマンティックな描かれ方をしていた、タクシーの中から花火を見る、というシーンはいかがでしたか?
あそこは3人(平野、橋本、藤原役の浅川梨奈)が後ろで一緒で、僕だけ助手席に1人で座らされていたので、3人は楽しそうでいいな、って。まだ撮影も序盤だったので、僕も会話に交じりたいな、って。ある意味、あのシーンはリアルに石上だったかもしれない(笑)。
――そうだったんですね。じゃあ、生徒会でのチームワークはやはり生徒会室での撮影をする中でできていった感じですか?
そうですね。ただきっかけは講堂のシーンの控室だったと思うんですけど、待ち時間も長い中で、生徒会メンバーだけじゃなくて、(柏木役の池間夏海、翼役のゆうたろう、早坂役の堀田真由を加えた)7人でずっと一緒にいて。7人だとすごくバランスがいいんですよ。ボケとツッコミがしっかりしているので、一緒にいて楽しいですね。
ボケは平野さん?
――ボケは平野さんですか?(笑)
平野くんと僕?(笑) 僕自身はボケてるつもりはないんですけど、突っ込まれるんですよね。なんか、いじられるんですよ。こう言ったら紫耀くんに失礼かもしれないんですけど、紫耀くんに似てる匂いを感じるというか。「どういうこと?」って突っ込まれるようなことを、たまに言っちゃうんですよね。
だから僕ら2人が総イジりされるみたいな感じです。特にゆうたろうくんとは付き合いが長いこともあって「勇斗くん、マジ意味わかんない」とか言われたり。かわいい顔して毒舌なんですよ(笑)。