佐野くんのリフレッシュ法
――少し役を離れたお話もお聞きしたいのですが、俳優のお仕事もしつつ、M!LKとしての活動もあって、すごくお忙しそうなのですが、リフレッシュする時間ってあるんですか?
でも、この7月に芸能の仕事を始めてから初くらいの長いオフをもらえて。間に仕事がちょこちょこあったりもしたんですけど、わりとずっとリフレッシュ状態でした(笑)。海外旅行にも行けたし、素潜りとアスレチックにも行って。
――Instagramに(M!LKのメンバーの)吉田仁人さんと一緒にアスレチックに行ったのを載せていましたね。
そうそう。仁人とヘアメイクさんと3人で行ってきました。
――海外旅行では先ほどの写真撮影の際にM!LKのメンバーにお土産を買ってきたお話もされていましたが、いろいろ楽しめましたか?
楽しかったですね。でも初日に水上マーケットに行ったら、かなり高い値段で買わされちゃったりして(笑)。
値段の感覚がまだよくわかってなくて、ちょっとテーマパークみたいな気分で行っちゃったんですよ。で、「半額でいいよ!」って言われて、喜んで買ったら、あとで「それ、すごい高い値段で買わされてるよ」って言われて。他のところで同じものを見たら、僕が買ったのの1/6くらいので値段でした。
――でもそれも旅の思い出ですよね(笑)。
そうなんですよ。そういうのもあって旅ですよね。他にも像が3匹並んでる大きな絵を買ったりもして。行けてよかったです。また行きたいです。
――旅行は普段からよく行くんですか?
全然。休みは基本、一日中寝ちゃったり、もったいないような使い方をするタイプなんです。でもそれじゃダメだなって思って。周りからも若いうちに世界を見ておいた方がいいって言われたり、ちょうど去年はお仕事でパリと上海に行かせてもらえる機会もあって、やっぱり海外ってすごいなって思って。
人も違えば、文化も違うし、これを知らないで死ぬのはもったいないって思うようにもなって。
今年は時間ができたら海外に行くことが目標だったので、それが実行できてよかったなって思ってます。次はヨーロッパかアメリカに行きたいですね。プライベートでは日数的になかなか行けそうもないから、仕事で連れていってもらえたらな(笑)。
――ハリウッドに進出するっていうのも。
それは英語の力的にも難しいので(笑)。でも英語の勉強はしたいって最近思っているんですよね。海外を舞台にした映画やドラマもやってみたいとは思います。でも旅行はやっぱり友達と一緒に行くのが楽しいんですけど。
――旅行って役者さんとしての刺激になったりもしそうですしね。
なりますね。普段だったら触れ合わないような人と触れ合ったりもするし。僕、人間観察が好きなので、こういう人もいるんだ、とか、何考えてるんだろうな、とか、そういうことも考えられるし。
あと、世界遺産とか、歴史的な建物が好きなんですけど、それを作った人のことを考えてみたり。ときどき宇宙人が作った説があるものとかもあるじゃないですか。そういうのを想像するのも楽しいですよね(笑)。
先輩と共演して学びたいっていう気持ちが強い
――今、次々といろんな役を演じられていますけど、今後、やってみたい役とか、お話のテイストとかはありますか?
お話の感じで言うと、シリアスなものもやりたいんですよね。今はどちらかと言うと、今回もラブコメですし、ポップな感じなものが多いので。それこそ医療ものとか、あとはベテランの俳優さんがたくさん出ているものとかに出て、学びたいなっていう気持ちが強いです。
――確かに、同世代の方と一緒の作品が多いですね。
それも楽しいんですけど、やっぱり一時代を担ってきた方と共演することによって吸収できるものはすごく多いと思うので。今はこんな未熟なのに、主演とかをやらせてもらえたりもして、それはうれしいし、頑張ろうってすごく思うんですけど、もうちょっと学びたいっていう気持ちもあるので。
――どちらもバランス良くできたらいいですよね。それに佐野さんは周りに気を使われるタイプだから、たまには甘えられるような年上の方との現場もあるといいかもしれませんね。
僕ね、基本的に甘えられないんですよ。ダメなんです。絶対に気を使っちゃう。ホントに甘えられる人って少なくて。だから俳優の友達ってほとんどいないんですよ。たまに遊ぶ人とかはいるんですけど、何かあったら連絡するような友達はいないんですよね(苦笑)。
――M!LKのメンバーは?
メンバーには心を許してるかも。一緒にいる時間が長いだけあって、仲もいいし。昨日の夜は仁人と(山中)柔太朗とご飯に行って、そのあと柔太朗はうちに泊まり来てました。ホテルとかに泊まるときも、次の日があるからあんまりよくないですけど、朝方までM!LKの今後について話したりもするし。
メンバーとの仲はどんどん深まってますね。ただ甘えるかっていうと、甘えられることの方が多いかな。一応、年上なので。僕が相談するっていったら仁人くらいかも。仁人とはいろいろ話します。
――それこそ(板垣)瑞生さんとかは、今回で言うと映画『初恋ロスタイム』で河合勇人監督が一緒だったり、ドラマ『1ページの恋』で橋本環奈さんと共演されていたり、共通の監督や共演者さんがいたりもするので、そういったところでお話をしたりはしないんですか?
どんな感じだったの?とか、環奈ちゃんから瑞生に伝えておいてって言われたことを話したりとか、そういうことはありますけど。めちゃくちゃ真面目な話とかはしないですかね。
――そうすると、同じ俳優さんで何か相談ができるような人は?
まだ相談したことはないんですけど、山﨑賢人くんとかですかね。この前、遊びに行こうって言ってて行けなかったんですけど、機会があったら相談したいな、って思います。
――共演の機会も多いですし、今度、舞台『里見八犬伝』で山﨑さんが演じられていた役を演じますしね。ただ今回で言うと、先ほど石上のキャラクターづくりが難しかったともおっしゃっていましたが、そういうときは誰に相談するのですか?
監督です。やっぱり監督と意思疎通が取れているといいものができるな、っていうのもあるので。
さっきも少し言いましたけど、僕が最初、石上をテンション低めで、どこか暗いオーラを漂わせる感じで作っていったんですけど、他の3人のキャラが濃いからただ影が薄いだけの人になってしまうって監督から言われて。僕も確かにそうだなって思ったから、敢えて緩急をつけて、暗い感じから急にテンションが上がったりするようにしたりもしました。
だから初めに僕が考えていた石上とは結構違うテイストになっていますね。講堂でのソーラン節のシーンも、僕の当初の石上のイメージだったら一緒に踊ったりしなかっただろうし。監督と一緒に作っていく中で、徐々に僕の石上像っていうのができたのかなって思います。
河合監督とはそうやっていろいろ相談をさせてもらえて、すごくやりやすかったです。
白銀とかぐやの心理戦を楽しんでほしい
――では最後に、今作の見どころをお願いします。
コメディ要素が強い作品だなって思うので、白銀とかぐやの心理戦を楽しんでほしいですね。恋愛の部分でも、僕自身もそうなんですけど、ストレートに気持ちを伝えられない人も多いと思うから、そこは共感してもらえると思うし、もどかしく思いながらもこの2人の美しさも観てほしい。
あとは僕も陰でちょっと面白いこともやっているので、一応、そこも余裕があれば観てほしいなって思います(笑)。
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取材中は常に笑顔で、どんな質問にも真摯に答えようとしてくれる気配りもあり、周囲を明るいオーラで満たしてくれる佐野勇斗さん。
そんな素の佐野さんとは正反対のようで、どこかつながる石上を活き活きと演じた映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』。白銀&かぐやの恋愛バトルを盛り上げる、石上の動きにもぜひ注目を。
作品情報
『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』
9月6日(金)全国東宝系にて公開
出演: 平野紫耀(King & Prince)、橋本環奈、佐野勇斗、池間夏海、浅川梨奈、髙嶋政宏、佐藤二朗
©2019映画「かぐや様は告らせたい」製作委員会 ©赤坂アカ/集英社