9月4日、SHINのワンマンツアー「Alternative Sublimation」ファイナル公演が東京・恵比寿LIQUIDROOMにて開催された。
ライブのステージで見せる、SHINの真価
2015年のバンド解散後、2年近くの沈黙の後、ソロボーカリストとして活動を再開。着実にキャリアを固めてきたSHIN。
9月4日のLIQUIDROOMでの公演も3回目。なおこの日はSHINの誕生日だが、ステージには金網や鎖があしらわれ、いわゆる「バースデーライブ」とは趣が異なるようだ。
SEとともにSHINと、サポートメンバーのYOUSAY(G)、Miro(B)、KEN’ICHI(Dr)が登場すると、フロアからは手拍子が聞こえてくる。SHINはフラッグをかかげ、嬉しそうに叫んだ。
「ツアーファイナル、始めようぜ!」
ネット上などでもカバーソングなどを披露している彼だが、やはり主戦場はライブのステージなのだ。
1曲目は『4444』、ヘヴィなサウンドがフロアに広がっていく。ファンの熱を力いっぱい受け止めるように、両手を広げるSHIN。「今年一番揺らす準備はいいか!」と『paradox』へ。
続いてはSHINがギターを手にし、『rose』(ANNA inspi' NANA (BLACK STONES))は、彼の愛好する『NANA』の作中バンド・BLACK STONESの楽曲。ちなみに、SHIN(シン)という名前もこの作品からとられているというのは、ファンのあいだでは有名な話。
「もっともっと聞かせてくれよ! 拳をあげろ!」と始まった『jack the ripper』で、それまで金網の後ろで演奏に徹していたYOUSAYとMiroがステージ前方へ。熱気はさらに加速していく。
「まだまだ飛ばしていくぞ! ついてこれるか?」フロアに呼びかけながら、『Miss Lily』へ。激しく髪を振り乱し、ヘッドバンギングをするSHINの姿が印象的だ。
そして、もはや彼のライブではおなじみの『GLAMOROUS SKY』(NANA starring MIKA NAKASHIMA)を伸びやかに歌い上げ、それに呼応するようにフロアからは手拍子がおこる。
『9deadly sins』『diluculo』と、息を呑むようなパフォーマンスで観客を釘付けにする。そして逆光が彼を照らす中、『WEAKEND』で幕は閉じた。
そして、スクリーンには空や山、その果てにある黒いモノリス。そして逆さ周りの時計、戦争……、さまざまな映像が映し出され、現代まで進んだところで再び幕が開く。
さきほどとは打って変わり、白の衣装に身を包んだSHINがひとりきりでステージに立っていた。そして彼にスポットライトが照らされる中、『AZALEA』を優しく歌いあげる。
そして再びYOUSAY、Miro、KEN’ICHIも登場し、やわらかな光に包まれながら、『SHIRABE』『Mirage』を披露。