インディアン役の役者さんたちは、去年の『ピーターパン』から続けて出演していて、今年は長(おさ)だけが、私に変わったんです。なので、“前の長もよかったけど、今年の長に付いていきたい。そう思われなきゃダメだ”って、私の中で強い気持ちがあったんです。

もちろんいちばん大切なのは「この長に付いていきたい」って、観客の方に思ってもらえること。でもそのためには、いちばん身近で一緒にいるインディアンたちに、そう感じてもらえることが前提だと思ったんです。

その強い気持ちがリリーにぴったりだったんじゃないかと思います。稽古が始まる前からその気持ちは強くて、稽古中も一緒に帰ったり、ご飯を食べたりしました。

普段、お芝居よりもアクロバットの現場が多い方たちだったんですが、年下の子もいて、先輩、後輩の関係性も作れて。そのうちプライベートでも「長!」って、本当に慕ってくれるようになりました(笑)

その関係性が自然にお芝居にも出るようになって。“愛おしいなぁ”って、思っていました。

--舞台裏の関係性は、やっぱり本番に出ますよね。

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