そうかもしれないです。突然、「違う作品に出ませんか」と言われても、1年休んでいたから、荷が重いと考えてしまったかもしれないですね。
1年以上前は周りの目を気にしすぎて、気持ちがこわばっちゃって、心を痛めて落ち込んでいた自分がいました。だから、復帰するときに、また同じ気持ちで戦っても意味がないと思ったんです。
自分の気持ちを楽にもてて、わかってくれる人が側にいる環境から、復帰後のお仕事を始められたのは本当にありがたいです。今、いちばん近くにいてくれるマネージャーさんも、すごくホッとさせてくれる方々ばかりなんです。緊張する現場でも、
マネージャーさん「いける、いける! 大丈夫!」
佐江ちゃん「緊張するけど、行ってくるー!」
「できたぁー!!」
「ダメだったぁ!!」
って、「大丈夫」っていう気持ちを共有できるポジティブな環境が、すごく私を救ってくれています。
--お休み中は、どういう形で復帰するのか、またはしないのかというプレッシャーみたいなものは生まれませんでしたか?
それも「芸能の神様に見守られているご縁」だと思っていました。だからもし、誰とも出会わず、復帰できないなら、“芸能の世界じゃなくて、一般の世界が合っていたんだと思おう”という気持ちでいました。
お休み中は、“芸能以外で何が自分にできるかな”“もし就職するなら、どういうところに勤めたらいいんだろう”って、すごく考えました。
でも、ゼロからがんばりたいと思えるものが自分になくて。ちゃんと自分で働いて生活できるくらいのお金をいただける、生きていくうえでやりたいことは、芸能のお仕事以外にやっぱり見つけられなかった。
それが『ピーターパン』が決まるまでの、お休み中に生まれた感情です。だから、『ピーターパン』は、自分が思っていた復帰のタイミングより早かったけれど、ホッとしたところもありましたし、“自分には、やっぱりここしかないんだ”って、思わせてもらえました。
--今までそういうことを考える機会はまったくなかったですよね。
そうですね。
--お休みは、それを考えるための期間でもあったんですね。今までは「芸能の世界のなかでの方向性」を考えたことはあっても、まったく違う職業を選択肢に加えることはなかったですよね。
-
[最終回]宮澤佐江「ミラチャイ☆」連載ー9年間のラスト。あのとき想像した未来の答え合わせ、これからの自分
あのとき想像していた未来の答え合わせと、舞台に立つ佐江ちゃんが今、感じている矛盾。その矛盾に向き合って導き出した、これからの自分の在り方とは? そして「ミラチャイ」と交わした最後の約束。2013年から続いた「ミラチャイ」連載のフィナーレです!
-
[第59回]宮澤佐江、連載終了に向け9年間を振り返る「撮影では、より自然な私を」&ミュージカル『キングアーサー』出演決定で聞く【3】
連載9年間の最後の取材で、佐江ちゃんがお話してくれた内容を、今回と最終回となる次回でたっぷりお届けしていきます。今回はこれまでの撮影や、今楽しみにしていることについて。情報解禁となった『キングアーサー』に出演を決意したきっかけも聞きました!
-
[第58回]宮澤佐江、連載終了に向け9年間を振り返る「いくつもの壁。ぶつかり、気づいた大切なこと」【2】
2013年にスタートした「ミラチャイ」連載。今回は、佐江ちゃんが9年間の連載期間を通して“自分はここが成長したな”と、思うことを話してくれました。アイドル卒業後、まもなくして立ちはだかった壁を乗り越えながら、次第に気づいたとても大切なこととは?
-
[第57回]宮澤佐江、連載終了に向け9年間を振り返る「今につながる、人との出会いと仕事」【1】
ミラチャイ連載の9年間を振り返る1回目は、今に繋がるお仕事や、人との出会いに焦点をあてていきます。上海で活動できなかった時期を支えてくれた作品『クザリアーナの翼』や、地球ゴージャスさんへの思い。連載終了を発表した経緯についてもお話します。
-
[第56回]宮澤佐江、仕事・プライベートで訪れた旅での"出会い"と"出合い"(島根/小浜島 etc.)&「ミラチャイ☆」連載から大切なお知らせ
今回は、仕事やプライベートで訪れた旅のお話。昨年末に、お仕事で訪れた島根県。「初観戦ですっかりハマってしまった」という、Bリーグの素晴らしさを、自らもバスケ経験のある佐江ちゃんが、熱く語ってくれました。また、「ミラチャイ☆」連載から大切なお知らせがあります。