残念ながら練習中の腰の負傷により、スティックをついて歌のみの参加となったラップ担当のイ・スンフンは、「大事なツアー前に怪我をしてしまって、申し訳ありません。メンバーと頑張って準備したので、最後まで楽しんでください!」と痛々しい姿ながらも、元気な笑顔を見せてファンをひと安心させていた。
哀感溢れるヒップホップナンバー『EMPTY』」、柔らかくて切ない叙情的なメロディ・ラインが耳に残る『COLORING』では、スンユンの圧倒的な歌唱力、テヒョンの繊細な美声、ジヌの優しい艶声で観客を酔わせ、ミディアムテンポの『DIFFERENT』では、ミンホとスンフンのラップラインと、ボーカルラインの絶妙な掛け合いと、ドラマティックなメロディーに会場全体が体を揺らした。
ソロやユニットステージのバリエーションの豊富さも、WINNERライブのお楽しみの一つ。昨年の2ndツアーでは、スンユンとテヒョンがアコーステックコーナー、スンフン&ミンホ&テヒョン、スンフン&ミンホという組み合わせでHIP HOPナンバーのカバー曲を披露したが、今年はというと、ミンホとテヒョンによる新ユニット曲『PICKED』(ミンホ作詞作曲)だった。韓国タイトル『愛の棘』をイメージしたバラが燃え上がる映像が流れるスクリーンの前で、熱のこもったパフォーマンスをするふたりの独特の世界観に引き込まれた。
続くソロパートは、ナム・テヒョンのバラードナンバー『I’M YOUNG』で始まった。ステージセンターでマイクスタンドを握って、儚げに熱唱していたが、突然声を詰まらせたテヒョン。「両目をそっと閉じて 流れるこの涙に」という韓国語Ver.の歌詞を演出しているかのように、目を瞑った瞬間、頬に美しすぎる一筋の涙がつたうと、甘美な歌声に聞き入っていた会場から声援と歓声が沸き起った。
ソン・ミンホは、ひとりで挑戦者として参加したラッパーたちのサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY 4』の決勝戦でプロデューサーのBlock BのZICOとともに披露した『OKEY DOKEY』で、圧巻のパフォーマンスとラップの実力を見せつけた。
さらに今回唯一のカバー曲となったDREAMS COME TRUEの『うれしい!たのしい!大好き!』では、今年も女性ゲストかと一瞬勘違いするほどの“美女ジヌ”が変装して登場。そこにメンバーが合流すると、アリーナをグルッと一周できる外周ステージへと全員で繰り出し、「皆さんに会えて、本当にうれしい! たのしい! みんなのこと、大好きー」(スンユン)と煽って、会場のボルテージを引き上げた。