ライブの醍醐味とはなんだろう? パフォーマーとオーディエンスの相互作用によって生み出される爆発的なエナジーから得られる高揚感。そして、圧倒的なパフォーマンスに魅せられ、音に酔いしれ、自我を解放し、本能のままに身体を揺らす。“生きている”ことを感じる瞬間。
それを体感できるライブ・アーティストの一組が、防弾少年団だ。
韓国出身の7人組HIPHOPボーイズグループ、防弾少年団が8月14日、東京・国立代々木競技場第一体育館でアジア・ツアーと、その日本公演「2016 BTS LIVE <花様年華 on stage : epilogue> ~Japan Edition~」(3都市6公演)のファイナルを迎えた。
「人生の中でもっとも美しく輝く瞬間」を意味する“花様年華”。そのテーマを「青春」に定め、昨年4月より、1年以上をかけて紡いできた青春2部作(『花様年華pt.1』『花様年華pt.2』+スペシャルアルバム『花様年華Young Forever』、on stageツアー)の物語を完結させるツアー。このシリーズで、彼らが綴った「青春」という儚く美しい世界観は、いまその時期をリアルに生きる彼ら自身にリンクし、彼らの人気を確かなものにした。防弾少年団にとって、そして、傍らで彼らを見守ってきたA.R.M.Y(防弾少年団のファン)にとってもいろんな意味で意義深いツアーだったはずだ。さらなる高み、ネクストステージへの布石となるライブをレポートする。
A.R.M.Y BOMB(爆弾型のペンライト)が放つ白い光で埋め尽くされた会場には、メンバーの登場を待つA.R.M.Yたちの熱気と興奮が渦巻いている。そこに、『FIRE』のミュージックビデオが流れれば、当然のように湧き上がる歓声。ウォームアップとばかりに映像に合わせて歌い、掛け声をあげる。 さぁ、“戦闘態勢”はととのった。