見どころ3.驚きのユニットステージ、そして、ヒット曲が満載
最新アルバム『Time Slip』では、その名の通り新しさとレトロを結合させた、音楽のタイムスリップを具現化している。
『SUPER SHOW 8』は、このアルバム『Time Slip』のコンセプトを引き継ぎ、「INFINITE TIME(無限の時間)」というサブタイトルのもと、1990年代から現在に至るまでの多彩な音楽のジャンルをSUPER JUNIOR式で魅せることをテーマとしている。
前述の『A Man In Love』もそうだが、一番驚いたのが、『ROKKUKO!!!』のHIP HOPバージョンだ。『ROKKUKO!!!』から続くセクションは、90年代のオールドスクールHIP HOPがテーマになっており、イトゥクとシウォンというレアな組合せによる未公開曲や、バーラードユニットK.R.Y.によるダンスパフォーマンス(歌はなし!)、シンドンをメインボーカルに据えたD&Eのカラオケ風演出も見逃せない。
もちろん、『Sorry Sorry』をはじめ、SUPER JUNIORらしいヒット曲も満載だ。今回は、ワールドツアーの一環であるが、日本語バージョンで歌ってくれたヒット曲も多い。
また、日本での『SUPER SHOW』には欠かせない、日本オリジナルのあの曲ももちろん歌ってくれたのは、日本ならではの演出となっていたところだ。
韓国最新活動曲にして、音楽番組で1位を獲得した『SUPER Clap』も日本ではこのツアーで初披露となる。
こういうキャッチーで楽しい曲こそが、“SUPER JUNIORらしい”と評されるサウンド。同じくこの日、日本語バージョンが初披露された『I Think I』と、どちらを『Time Slip』のリード曲にするのか悩んだそう。それぞれの良さをぜひ、ライブで感じてほしい。
見どころ4.ファンとの信頼関係
会場に入るとアリーナフロアいっぱいに広がる「8」であり「∞(INFINITE)」の形をした花道が目に入る。
イトゥクが「INFINITE TIME、無限の時間へようこそ。永遠に続くものはないと言われていますが、SUPER JUNIORとE.L.Fで永遠の時間を過ごしたいです。
ドームよりも皆さんの顔がよく見えるアリーナで、今回の公演を企画しました」と語ったが、日本に『SUPER SHOW』が初上陸した『SUPER SHOW 3』(2011年)以降、『SUPER SHOW 4』から『SUPER SHOW 7』まではドームで公演を行ってきた(なにせ、ファンミーティングをアリーナで開催してきたので)。
今回、完全体のSUPER JUNIORが日本での『SUPER SHOW』を原点であるアリーナで再び公演をしてくれたのは、完全体になるのをずっと待っていてくれたE.L.Fへのプレゼントなのだろう。
また、“あなたにとって愛とは?”という問いかけで始まるバラードを中心としたセクションは、まるっとSUPER JUNIORからE.L.Fへの愛を伝えるコーナーになっている。
SUPER JUNIORが「僕たちは、SUPER JUNIORです」と挨拶をすると、ファンは「私たちは、E.L.Fです」と返す。こんなやりとりをするグループは、なかなかいない。
SUPER JUNIORはE.L.Fに誇りをもち、E.L.FはSUPER JUNIORに誇りを持って対峙する。「私たちは、E.L.Fです」と胸を張って言わせてくれる関係は、とにかく特別なものなのだ。14年続いたSUPER JUNIORとE.L.Fの信頼関係を改めて感じられるツアーでもあった。
次回の『SUPER SHOW 8』日本公演は、来年2月。
再来日直前の1月29日には『HERO』以来、約6年半ぶりとなる日本アルバムもリリースされる。完全体のSUPER JUNIORとして、これからも精力的な活動を期待したい。
2月公演に行かれる方は、最新曲のコールを覚えるのはもちろん、『SUPER SHOW』は本編が始まる前に会場に流れる『Song for you』からが『SUPER SHOW』のスタート。
韓国語だけれど、ぜひここでは歌詞を覚えて思いっきり歌って、SUPER JUNIORと共に楽しい時間を過ごしてほしい。