5: 自分自身で試行錯誤させない

村上さんの塾では、頭で計算してすぐに答えが出る問題でも、まずは書き出して試行錯誤させることをするのだそう。これは、難しい問題への対応力を磨くためです。

実は、東大の入試問題などにも、書き出したほうが解答を出しやすい問題があるのです。しかし、書き出すことに慣れないまま高校生になってしまうことで、いざ試験で焦ってしまうことも。

簡単な問題だから…と、頭だけで考えさせたり、簡単に解ける方程式を暗記させたりすることはせず、まずは紙に書き出すことで子ども自身に試行錯誤させることが大切です。

家庭でもたくさん書かせてください。解ける問題しか解かないような子は、この経験が不足しています。書いては消しての試行錯誤をくり返しているうちに先が見えた時の、子どもの目の輝きは美しいです。出典(『中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること』著・村上綾一)

大人だって、試行錯誤の末にできなかったことができるようになるのは嬉しいもの。

簡単な道筋を教えてあげたくなった時、子どものひらめきに満ちた目の輝きを想像してグッとこらえてみましょう。

中学受験を成功させるためにはこんなことに心がけるべき!親のすべきことはこれ!そんな情報は率先して得ようとするものの、「親がやってはいけないこと」については、子どもの受験に入れ込めば入れ込むほど見えにくくなっているものです。

一度立ち止まって、自分自身の子どもに対する接し方を振り返ってみませんか?

今回紹介した村上綾一さんの著書『中学受験で成功する子が10歳までに身につけていること』は、子ども自身に習慣にさせたいことはもちろん、親が習慣づけるべきことについても学ぶことができる中学受験のバイブル。

「伸び続ける子」に育てたい!そんな気持ちを抱くママに、ぜひ手にとってほしい一冊です。

ライター&エディター。マーケティング、広告関係の職種を経て、出産をきっかけにライターに。現在は女性向けや子育て関連等のwebメディアでライター、エディターとして活動し、2歳児のマイペースな息子にのんびり育児を実践中。猫と焼肉とビールをこよなく愛するテンプレート小市民。