――女王様授乳!
竹中:自分はゆったりソファに身を預けて、飲み物もそばに置いて、好きな音楽をかけながら「さあ、いらっしゃい」みたいな(笑)。
授乳にまつわるトラブルについてあらためて考えてみると「赤ちゃんの口にママの胸を持っていこうとする」から、多くの問題が起きているんですね。
「前かがみ」では、ママも無理な姿勢になるから、おっぱいは詰まりやすくなるし、子どもの重みや動きを手だけで支えがちになるから腱鞘炎にもなるし、肩こりもひどくなるし。
赤ちゃんもおっぱいを引っ張ってしまって、乳首が切れてしまったり。そんなことが重なって、授乳がつらいものになってしまう。
でも「女王様授乳」なら、ほとんどのトラブルを未然に防ぐことができるんです。
※ほかにはこんな授乳姿勢も!「楽々スタイル」から「産後エクササイズ風」までさまざま。
竹中:そしてもうひとつ、画家として授乳ママのスケッチをたくさんさせていただいて気づいたことがあるので、お伝えしてもいいですか。
――竹中さんは、水彩画家「武蔵野つきこ」として「授乳美人」シリーズの個展も開催されていました。そこで何かヒントを得た、ということでしょうか。
竹中:「授乳美人」シリーズのためにさまざまな授乳風景や表情のスケッチをしてきて感じたのは、ママたちはどうしても一生懸命になるあまり「前かがみ」になってしまうということ。
そしてそんなママたちの授乳時間を簡単に、笑顔にできる方法というのが、実はあるんです。
――授乳時間を、簡単に笑顔にできる方法?
竹中:それには「前かがみ」にならなくても母乳を与えられるような位置に授乳口(切り込み)が開いている「授乳服」を着ること!
竹中:意外と知られていませんが、この位置がずれている授乳服は結局、ママが「前かがみ」になってしまうので、楽な授乳姿勢には使えません。
また縫製(カッティング)が良くない授乳服も、授乳口が大き過ぎたりして赤ちゃんの口元が隠れず、丸見えになってしまうので結局、胸元を隠しながら授乳するようになり、やはり「前かがみ」になってしまうため「楽な授乳姿勢」には使えない・・・。
のんびりゆったり授乳するためには、ドレープで赤ちゃんの口元がうまく隠れ、なおかつそっくり返って女王様姿勢をしても大丈夫な「キチンと縫われた授乳服」が必要なんです。
これは私が「授乳美人」の絵を描くために、いろんなママたちの授乳を観察したから分かったことなんです。たからこそ伝えたい。
人目のある外はもちろん家の中でも、楽な姿勢でストレスフリーなポジショニングを簡単に実現するなら、大きな助けになってくれる「授乳服」を選んでほしい。
竹中:特に私、ペチャパイだから、授乳の時も乳首が服に埋もれちゃって、くわえさせるために服をかき分けて、うんと「前かがみ」な姿勢になっていたんですね。子どもも崖によじ登るかのごとく、おっぱいを引っ張るからものすごく痛くって。肩もこるし、腱鞘炎にもなるし・・・.
【母乳110番】を立ち上げたのも、自分が母乳ですごく苦労をしたからなんですよ。
「授乳美人」シリーズを描きながら、トラブル続きだった自分のことをあらためて思い出して・・・「授乳服」を素敵に着こなすママたちをスケッチしながら、ああ「ちゃんとした授乳服」があったら、私も要らない苦労をしなくて済んだなぁってしみじみ思いました。