河村京子著『お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?』では、以下のようにお金の4つの機能を子どもに教え、それぞれ分けて管理させることを勧めています。

(1)今使うためのお金:お財布に入れるお金
(2)ちょっと先のためのお金:貯金箱に入れるお金
(3)将来のためのお金:金融機関に預けるお金
(4)人のためのお金:寄付するお金

実際、どこまで子ども自身に管理させるのか、お金の振り分け方をどのようにするのかなどは、それぞれのご家庭の判断になるかと思います。

ポイントは、おこづかい(お年玉含む)を手にしたら「すぐに分類させる」、ということです。

優先順位が高いのは、(3)将来のためのお金、(2)ちょっと先のためのお金、(4)人のためのお金。

これらをまず確保してから、余ったお金を(1)今使うためのお金 にあてます。

この方法では、子どもが自由に使えるお金は、(1)のみとなります。

手持ちのお金をあるだけ使ってしまわず、先々のために貯蓄する習慣を身につけるのです。

3.優先順位の高い「必要なもの」から買う

次に、自由に使える(1)のお金の使い方を教えます。

「自分のお金だから自由に使っていい」、と最初から子どもの自己裁量に任せてしまうのではなく、買いたいものを、次の2つの項目に分けて考えさせるようにします。

(1)必要なもの(必要経費)
(2)欲しいもの(娯楽)

いわゆる「ニーズ」と「ウォンツ」です。

例えば、文房具はないと困るので「必要なもの」、お菓子やおもちゃなどはなくても困らないので「欲しいもの」、といった具合です。

子どもには、欲しいものより、必要なものをまず優先して買うように促します。

必要なものを先に買い、余ったお金で好きなものを買うようにすれば、「欲しいものを買いすぎたあまりに予算オーバー(=おこづかいが足りない!)」という事態にはなりにくくなります。

「今月(今週)必要なもの」をおこづかい帳などに書き出しておくクセをつけると、お金の使い過ぎや衝動買いを防げるかもしれません。将来の家計管理にも役立ちそうですね。

さらに、榊原節子著『わが子が成功するお金教育 よい小遣い・悪い小遣い』では、お金のよいクセを定着させるために、次のようなフォローアップを推奨しています。