予算を立てて小遣いをおおむねシナリオ通りに使うことを教えたら、ひと月後にその成果を検討し合います。
そして、予算と実際の支出を見比べて一つでも「よくやった」点があれば大いに褒め、失敗した点は改善点として翌月のテーマとします。
これを定期的にやれば、天引き貯金、収入内で暮らすこと、記録をつけること、予算の心積もりをすることなどが身についてくるでしょう。
出典『わが子が成功するお金教育 よい小遣い・悪い小遣い』(榊原節子/講談社)
最初は親がサポートしながら一緒に。子どもが自分でお金を管理できるようになってきたら、徐々に離れて見守ります。
おこづかいが足りない。そんな時こそ「自分で稼ぐ力」を育もう
欲しいものが比較的高価なものだと、おこづかいだけでは足りない場面も出てくるかもしれません。
そうした場合の良い方法は、コツコツお金を貯めて自分で購入させる。
または、家庭内バイト(=お手伝い)をさせ、自分の力でお金を稼ぐ経験をさせる。
将来自立した子に育つよう導くには、安易に何でも買ってあげてしまうよりは、「目標のためにがんばろう」と前向きに努力して欲しいものを手に入れる経験をさせ、充実感や達成感を味わせることが大切なようです。
菅井敏之著『家族のお金が増えるのは、どっち!?』では、家族が困っていることを発見し、解決したらおこづかいを与える、という方法を提案しています。
こちらの方法では、身近なニーズや問題点を発見し、解決策を考える習慣をつけさせることで、ビジネスセンスも養えそうですね。
将来「生きるお金」の使い方を学ばせたい
子ども向けのお金教育の本、高取しづか著『生きるための「お金」のはなし』では、同じお金を使うなら、自分にとって後々ムダになってしまうようなお金の使い方ではなく、「生きるお金」を使うことを勧めています。
では「生きるお金」とは…?
(1)自分を高めるためのお金:
⇒読書や勉強など自分を成長させるためのお金。
(2)人を喜ばせるために使うお金:
⇒家族や友達へのプレゼント、募金など。
「お金は、貯めることも大事だが、使ってこそ生きてくる。だから自分にとって価値のあることにお金を使おう」とも。
親のお金の使い方や価値の感覚は、こわいほど子どもに影響するといいます。
決められたこづかいの中でやりくりしたり、欲しいものを買うためにお金を貯めたり、買ってから後悔したり、欲しいと思っていたけど時間が経つうちにそれほど欲しくなくなったり…
失敗も含め、そうしたいろいろな経験が、大人になってからのお金の使い方に反映されてくるようです。
子どものうちから、お金との上手なつきあい方を覚えさせたいですね。
<参考>
『お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?』(河村 京子)
『わが子が成功するお金教育 よい小遣い・悪い小遣い』(榊原節子)
『家族のお金が増えるのは、どっち!?』(菅井敏之)
『生きるための「お金」のはなし』(高取しづか)