条件付きの愛情は止める(無条件に受け入れる)
「○○したからいい子、○○しない子は悪い子」という条件付きの愛情の言葉をかけるのを止める。
子どもが「お菓子買って~!」と床に転がってママを困らせたときも「お菓子を欲しがらない子はいい子、我儘を言うあなたは悪い子」ではなく、我儘を言うあなたも全面的に受け入れている愛情を示す。
その上で「お菓子欲しいよね。でも、今日は買わないのよ」と、それを出来ないことだけを伝える。
人格を否定せず、行動を否定する
やってしまった事柄だけを叱って、人間そのものを搔き消すような言葉をかけない。
×片付けをする子はいい子、散らかすのは悪い子
〇「遊んだ玩具を片づけなさい」「散らかしっぱなしにするのは良くないこと」と言う。
×きょうだいに意地悪する子は悪い子だからママは嫌い
〇「きょうだいに意地悪をすることは良くないこと。玩具を貸してあげよう」
これですと人格を否定していることにはなりません。
学校の先生の中には、問題行動をする子に対して「問題児」と言っていることがありますが、これも子どもの行動が問題なので「問題行動を起こす子」の言い方がよいですね。
そこに居る人だけが注意役になる
時間が経過してから、現場を見てもいない人から叱られることほど、子どもにとって理不尽なことはありません。
「パパが帰って来たら叱ってもらいますからね!」ではなく、その場にいるママだけが叱りましょう。父親には“今日、あったこと”として報告だけすればよいのです。
頭ごなしに叱らず状況分析し、子どもの言い分を聞いてやる
人の行動には必ず理由があります。たとえば兄が弟を叩いたときも、話を聞かず決めつけるのではなく「なぜ、弟を叩いたのか」言い分を聞いてやりましょう。もしかしたら、弟が兄の大事なものを奪ったからかもしれません。
そして、「叩くのではなく言葉で伝えよう」など、どうすればよかったかを教えていきましょう。
将来像
この世に生まれて初めて出会う人は親です。歪んだ愛情を与えられた場合、生涯に渡り、対人関係の築き方に負の影響を及ぼします。
- 「あなたには価値がない。親の言う通りしていればいい」とコントロールされて育つことで自己肯定感が育たず、常に他人の視線や評価ばかり気にするようになる。
- 自分の意志を尊重してもらえない体験で「意志を持てない人」「意見しない人」「他人の考えにすぐ同調する人」になる。
そして、子ども時代に受けた言葉により、そこに親がいなくても、更に親が亡くなったあとも……
- 自分の素直な感情を表に出せない
- 何をするのにも自信がない
- 手放しで喜ぶことができない
- 自分はダメ人間であるという呪縛から逃れられない
- 自分が身内から信頼されていない経験から、恋愛関係で相手を信頼できずうまくいかない
- 自己批判が過度である
など “インナーマザー”に支配されてしまいます。
まとめ
愛しているからこそかけている“叱咤・激励・応援”の言葉も一歩間違えれば、子どもを追い込む言葉になります。
愛するわが子を不幸にすることのないように、同じ躾けるのにも、言葉のかけ方をちょっとだけ気を付けましょうね。