「授業」に見るヒント

突然ですが、2つのホワイトボードに書かれている計算式、どちらが集中できますか?

1つは、計算式の周りに関係のない語句がたくさん書かれています。

こちらはあらゆる情報が同時に目に飛び込んできてしまい、目を凝らして真ん中の計算式を見なくてはなりません。

もう1つには計算式のみ書かれています。こちらはホワイドボードを見ているだけで計算式に意識はいきます。

必要のない情報まで書いてあると、子どもは他の箇所を見ていたりします。教師側が工夫しなくてはならないのですが、子どもの問題として「ちゃんと見なさい!」と叱ったりするものですから、子どももたまったもんじゃあありませんよね。

これは、家庭の食卓の環境でも同じことが言えるんですよ。

食事中、整えたい環境

先の黒板の例と同じで、親から見て「食事中、子どものこの行動は困ったな」と思うことは、もしかしたら大人の対応の問題なのかもしれません。

食事中は、次のような環境を整えたいところです。

食卓の環境

  1. 空腹の状態で食べさせる。運動をしっかりさせ、食事前にダラダラと菓子類を与えないよう工夫
  2. 嫌いなものは少なめに出す
  3. 食べきれる量を出す
  4. 席を立つのは「『ご馳走様をしたい』サイン」。食事時間は20分以内に。(*学校給食の時間設定は20分程度です)

食卓周りの環境

  1. テレビ・パソコンを消す
  2. 親も一緒に席に着き、食事をする
  3. 親が自分だけテレビを見ていたり、携帯をずっと触っていることのないようにする
  4. 親自身が食事中に席を立つことのないように、お茶や醬油など必要なものは食卓に事前に準備しておく

などの工夫をしましょう。

まとめ

くれぐれも、子どもが玩具箱のところに行ったからと、「ママがそこへ食事を持って行って食べさせる」なんてことをしないようにしてくださいね。

これではますます“食事時間は一定時間、定位置にいる”ことが習慣づかなくなってしまいます。

わが子の食事中の行動がなかなか改善しなかったら、子どもより大人の対応を工夫した方がよいかもしれませんね。