埼玉県所沢市の東所沢公園・武蔵野樹林パークにおいて、『チームラボ どんぐりの森の呼応する生命』が8月1日(土)にオープンした。
武蔵野樹林パークは同日にオープンした「角川武蔵野ミュージアム」に隣接する東所沢公園内の一画にある、角川文化振興財団が管理運営を行っているスペース。
コナラなどの落葉広葉樹が生い茂った森は、縄文時代の頃から人々が暮らしてきた環境と同じだという。この空間を、チームラボは光を使ったインタラクティブなアートを設えることで、森や自然の存在をより強く意識できる場所にブラッシュアップした。
本施設の内覧会は、日が沈んだ19時過ぎから開始された。武蔵野樹林パークは会場から遠方でもすぐにわかるほど、神秘的な光がこぼれている。
森の中に足を踏み入れると、地面に無数に並べられた、発光する楕円形の「ovoid(オーボイド)」と呼ばれる物体が並べられている。
起き上がりこぼしのような形をしたオーボイドは、わずかな力や風などでゆらゆらと揺れる。
そして、揺れたその瞬間に独特の音を発し、その体の色を変化させる。その変化に呼応し、周囲を取り巻くオーボイドの色も、さざなみのように変化し、音を発する。鑑賞者が参加することで、空間は無限に変化していくのだ。
森の中を歩いていると、突然目の前のオーボイドの色が変わり、音を発することもある。
これは、会場にいる別の鑑賞者が遠くでオーボイドの色を変化させているということ。闇のなかで、自然のすばらしさだけでなく他者の存在も感じ取ることができる、新しい発見に溢れた作品だ。