アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』 © 2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 © 咲坂伊緒/集英社

作品づくりにおいて常に気をつけていることとは?

そして、アニメ化でも大切にしたかったのは「生っぽさ」だという。

「もちろん、フィクションではあるんですけど、あまり現実感がないと、作品と読者さんとの距離が縮まらない。完璧すぎる人を描いて楽しいかというと、私は楽しくないので。ダメな部分、弱い部分もあるキャラクターを描きたいですね。もちろん、ダメすぎてもちょっと楽しくないですけど(笑)。言葉遣いや動きも含めて、“(読者からみて)もしかしたら明日、自分にもこんなことが起きるかもしれない”と感じる要素は、作品づくりにおいて常に気をつけています。例えば、そこを大切にしたいということは、お伝えしました」

『思い、思われ、ふり、ふられ』は、時代や流行は変わっても恋や夢に悩む、等身大で普遍的な10代の青春がふんだんにつまっている。

「読者からいただくお手紙の内容は、いつの時代も変わらないですね。キャラクターを作る際、流行っているものや、過去の自分の気持だったり、色々なものを参考にすることはあるけれど、特定の誰かをモデルにすることはありませんし。時代の変化に不安になったこともあったけれど、流行は変わっても、読者の気持ちはまったく変わらないんだと思います。そこは、自信をもって描いていますね」

この秋は、ふたりのヒロインの恋に共感し、「胸キュン」してほしい。『思い、思われ、ふり、ふられ』は9月18日に全国公開される。

アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』 © 2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 © 咲坂伊緒/集英社

アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』
9月18日(金)全国公開