Tani Yuuki 撮影:石丸敦章

コロナで会えない人を想って綴られた新曲「Life is beautiful」

今月7日にリリースされた新曲は家族や恋人、大切な人たちに限られた人生の中でどれだけ会えるのか考えさせられた、当たり前が当たり前でなくなったコロナ禍の中で感じたことが綴られている。

「コロナ前から曲は作ってはいて、専門時代から関わってくれてた人達のことを僕視点で書こうと最初は思ってたんです。けど、そんな中でこんなことが起きてしまって、後半に入るにつれて今考えてることを歌詞しました。

僕のあらゆるきっかけになった自分の居場所になっているグループ、WHITEBOXで定期的に集まってたものが三密になってしまうから集まれないっていう事が大きかったですね。

僕が高校生の頃、後輩の男の子がリーダーのホワイトって子を紹介してくれて、後から入ったメンバーはホワイトくんがオンラインで声をかけて集めたメンバーで、それぞれ住んでる場所が地方だったりバラバラで数ヶ月に1回は集まってたけど、それができなくて」

自身の歌詞について

「Myra」はサビ冒頭のストレートなメッセージ「愛してるよ」や、韻を踏んだ言葉遊び「Myra」「My love」「diver」といった歌詞が魅力。歌詞を書く上で影響を受けたアーティストについて聞いた。

「RADWIMPSの野田洋次郎さんがずっと好きで、言葉の選び方、それを組み合わせたときに生まれる意味だったりには強く影響を受けてます。

歌詞は“あの頃の感情を素直に書いたらどうだろう?”って思うこともあるし、生活の中で感じているものが全てで、それを書きたい。作る上で共感してもらえるものを目指していて、そういう時ってしんどいものがあるので、それに寄り添えるようにっていうのは常に考えてます。

『愛言葉』は僕が専門の最初に書いた曲で、やはり経験を元に書いた曲なんですけど、これからは実体験でなくイメージでも歌詞を書きたいですね。

ヨルシカさんをはじめ物語をもとにした音楽も増えてますけど、そういうアーティストにも憧れているのでストーリーを作って登場人物視点の曲も書いてみたいですね」

Tani Yuuki 撮影:石丸敦章

音楽に関しては良いものを作るだけ

ヨルシカやEveなどの顔出ししないアーティストへの憧れもあったというが意図せずはじめから顔出しで活動していたという。

そんな彼はアルバムでなく曲単体でヒットするシーンの現象をどのように捉え、今後どのように活動を夢見ているのか。理想のアーティスト像についても聞いた。

「紛れもないチャンスなので、無駄にしないように出来ることをやりたいですね。かと言って気負ってもうまくいかないだろうし、やりたいことをやりたいように全力でやってチャンスを掴もうと思ってます。

中学の頃は言葉ではうまく表現できなかったけど、音楽だと出せる部分があって、そこは今でも変わらないし、これからもずっとあると思います。

理想のアーティスト像は米津玄師さんですね。僕は歌詞もメロディも僕自身が聴いて鳥肌が立つものじゃないと良いと思ってもらえないんだろうなっていう基準があるんですけど、音楽に関しては凝ったことや理論抜きに良いものを作ってるだけなので、良いと思ってもらえる人に聞いてほしいし、自分の音楽には自信はあります」

Tani Yuuki 撮影:石丸敦章