自分の持ち物すべてを実際になくしてみた
もしも、自分の持ち物すべてをリセットした生活を100日間、続けてみたら?
そんなユニークな実験生活を基に、価値観の異なる男たちの財産を賭けたトンデモ勝負を描くドイツ映画『100日間のシンプルライフ』(12月4日(金)より公開)に影響され、実際に自分も同じような生活を実践中というタレントでエッセイストの藤岡みなみさん。
その生活の様子を綴ったnoteのレポートが、大いに反響を呼んでいる藤岡さんを直撃した。
フィンランドのドキュメンタリー映画『365日のシンプルライフ』をベースにした本作。
映画では、パウルとトニーという男性2人が家財道具をすべて倉庫に預け、1日1つずつ自分が必要だと思うモノを取り戻していく。
劇中のルールは、1. 持ち物すべてを倉庫に預ける 2. 倉庫から1 日1つだけモノを取り戻せる 3. 会社の食料は食べてOK 4. 買い物禁止、というもの。
藤岡さんは、多少、設定のアレンジをしつつ(女性なので下着や靴下、白Tワンピ着用など)、同じようなルールを設け、彼らと同様の“シンプルライフ”に100日間、挑戦中だ。
『100日間のシンプルライフ』は暮らしのなかで大冒険をしている感じがした
――まずは、この生活をやってみようと思った理由から聞かせてください。
映画のインパクトがすごくて、観終わったあと、最初に出た感想が「私もこの生活をやってみたい」というものでした。
今年に試写を観たというタイミングも大きかったです。私は海外旅行をするのが好きなタイプですが、今は行けないし、映画の試写を観た時も、家に閉じこもっていたので。
本作は、暮らしのなかで大冒険をしている感じがして、すごくうらやましかったです。
これは、真似をすれば旅に出なくても暮らしそのものがアドベンチャーになると思い、自分もやってみようと思いました。
――劇中で、パウルが1日目:コート、2日目:パンツ、3日目:歯ブラシ、4日目:ニット帽、5日目:靴、トニーは1日目:寝袋、2日目:靴、3日目:パンツ、4日目:シャツ、5日目:ブリーフを選びました。藤岡さんが1日目に選んだのは敷布団でしたね。
1日目は、すべてが欲しい状態なので、何を選ぶべきかすごく迷いました。それで、やはり身体が大事だと思い、敷布団にしました。
――2日目に選んだのは歯ブラシでしたが、その理由とは?
理由は2つあります。1つは歯を磨けないことが本当に気持ち悪くて、なんだか自分が汚れている感じがしたことと、この暮らしをレポートするうえで「こいつ、まだ歯ブラシを持ってないのか」と思われることがきつかったからです(苦笑)。
――このシンプルライフをスタートされた時、周りからの反響はいかがでしたか?
びっくりするほど反響をいただきました。友達からも「大丈夫?」「寒くない?」と心配されたりもしました。暮らしが関係ない人はいないので、みなさんが興味を持ってもらえたのかなと。
「スマホ依存症」だったが…
――ご自身、「スマホ依存症」だそうですが、よくこの生活に踏み切れましたね?
最初はどうしようかなと心配はしましたが、「旅に出るんだ!」と思えばいけるのかなと思いまして。
今はどこの国へ行っても、Wi-Fiが飛んでいますが、少し前まではそうじゃなかったし、今でも中国ではGoogleなどが使えなかったりするので。
普段の日常でスマホがないと、手持ち無沙汰になるけど、「この部屋に自分は泊まっているんだ」と切り替えたらやれました。
スマホがないと、日常が旅っぽくなります。
――実際に、スマホを手に入れたのは24日目でしたね。
また、スマホ依存症に戻ってしまうんじゃないかと思うので、なんとかしたいです。
スマホがない生活では、こんなに時間があったんだと改めて再確認できたし、自分の思考が整理された感じがしたので、たまにはこういうデジタルデトックスもいいなあと。
私みたいに100日までいかなくても、1日とか週末やるだけで、気分が変わると思うので、そこはおすすめしたいです。