園の送りで見える、甘えさせない親と甘えさせる親の違い

幼稚園や保育園に入園したばかりのとき、園の玄関でママと別れるとき大泣きすることがあります。そんな姿を見ながら仕事に出かけていくのは後ろ髪引かれる思いでママにとっては辛いものですよね。

私の経験ですが保育園で働いていた頃の話です。

親の中には子どもが他の友達や玩具に気を取られている瞬間に、消えるように姿を消してしまう人もいました。子どもが振り返った瞬間、そこには誰もいません。

こうなると子どもは翌日から「ママは僕がよそ見をしている瞬間に行ってしまうのではないか」と気が気ではなく、泣き方が更に激しくなる気がしていました。

反対に子どもが泣いていても「よし、よし泣きたくなるんだね。ママは夕方お迎えにくるからね。みんなと楽しく遊んで待っていてね」と抱きしめ、ちゃんとお別れするママの子はギャン泣きしていても、比較的早く泣き止み、期間も短くなるように感じました。

気持ちの中に親が内在化したので、親がそこに居なくても安心して遊べるのですね。

甘えてきたとき子どもの気持ちを無視して、子どもがよそ見をしている間に逃げるように立ち去ったり、「いつまでも泣いてるんじゃないんの!弱虫ね!」と突き放したりするのではなく、その気持ちを汲んでやることで、親離れも早くなるのではないでしょうか。

弟や妹が生まれた後の甘えさせ方は?

3歳くらいになると第2子が生まれるご家庭もあります。そうなると上の子は今までは自分王国だったのに親、親戚、ママ友の関心は赤ちゃんに向いてしまい悲しい思いをしていることがあります。

頑張っていても「お兄さんになったんだから当然」と褒めたり認めたりする回数が減ってしまうと、「いい子にしていても注目されない。だったら赤ちゃん返りして親の気を引こう(困らせてやろう)」と思い、オムツが再開したり哺乳瓶を欲しがったりすることがあります。

赤ちゃんが生まれたときはどうしても世話で精いっぱいになってしまいますが、「お兄さんになったんだね。我慢していることもたくさんあることママは知っているよ」と言ってあげると良いですね。

下の子が寝ている間に遊んであげたり絵本を読んであげたり、可能であればですが上の子だけと出かける機会を設けたりしましょう。

こうして甘えさえてもらえると、本当にお兄さんお姉さんになっていきます。

2人目育児にありがち! 上の子の“赤ちゃん返り”を防ぐ言葉がけ

0歳の時は言葉も話さず、見た目も赤ちゃん。ですから、前記のように何から何までお世話をするわけですが、1歳、2歳、3歳になったからといって一夜にして変わるわけではありません。

イヤイヤ期であっても、何でも「自分で! 自分で!」と叫んでいてもやはり親に甘えたいのです。幼い頃は家庭は安全地帯、港、オアシスでいましょう。

たっぷりと「甘えることができた」人は、家族の元を安心して離れることができますが、「甘えることができなかった」人は、大人になっても甘えられる場所や人を探し求めてしまい、相手に依存してしまうことがあります。

小学生にもなると親が「抱っこしてあげようか」「絵本読んであげようか」と近づいて行っても「うざい、きもい」なんて言われてしまいスルーされることも多々あります。

まだ幼児のうちにしっかり甘えてもらうことを親も経験してみませんか?