そうなんです。リハーサルは2、3回しかできなかったんですが、リハ期間も楽しかった。

私自身ミュージカルにも出させていただいているので、あまりマイナスなことを言ってはいけないんですが、自分自身、「歌」に対して、自信がないところがあって…。

でも今回、年末のライブを通して、

「歌うことが楽しい」

と、思うことができたというか。そう思えたのは、ともの存在が大きくて、ともがいると必ずそう思わせてくれるんです。

とものおかげで、「歌って楽しいな」って、思うんだよなぁ。

アイドルを卒業してから、歌がうまい人をたくさん見て、歌で勝負している人の力強さを間近で感じて、人前で歌うことへの抵抗感が、すごく強くなってしまっていた自分がいました。

歌が好きでアイドルになったはずなのに、歌から逃げたり、なるべく歌は歌いたくないと思う気持ちが、自分の中に生まれてしまって。

でも、ともは、そんな私から、いい部分を引き出してくれて、言葉で伝えてくれるんです。なので、すごくいい気持ちで歌を歌わせてくれるというか。それは、すごく嬉しかったなぁ。

だから、去年の一番の発見は、それかもしれません。

「自分は、やっぱり歌が好き」

って、思えたことが一番の発見だなって。

ひとりで歌っていたら、たぶん自信にはつながってなかったと思うんです。

でも、ともがいてくれたから、歌に対して、いい意味での「自信の持ち方」や、「もっとうまくなりたい」っていう「力」を感じられたと思っています。

過去の私の声を知っていて、それを近くで聞いていた、ともだからこそ、私を元気づけてくれる言葉も、すんなり入ってきたんだと思います。

そういう気持ちで臨めたから、年明けの「LOVE SONG COVERS the WORLD 2020」コンサートも、すごく楽しかったです。もし、「歌うことが楽しい」と思えずに、「LOVE SONG COVERS」に出ていたら、ただただ緊張するだけだったと思うんです。

「なんでこの中に、自分が!?」

っていうくらい、他の出演者の方は、歌がうまい方たちばかりだったから。

私といえば、どこかから抓まれてきて、「はい、歌いなさい」って、舞台に立たされた人みたいで、「あまりにも場違いだ!」って、お仕事が決まった時からずっと思っていたから…。

だけど、夏の「#さえとも」があり、クリスマスの「#さえとも」があって。

「歌うことが楽しいな、好きだな」って、自信がない中でも思わせてもらえたから、「LOVE SONG COVERS」の時も、すごく楽しくて。自分なりにではあるけれど、満足できるものをお観せできたんじゃないかな、と思っています。

--期せずして、開催延期になったことが、いい結果につながりましたね。

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