ソウルの注目エリア、鍾路3街(チョンノサムガ)ツアーの4回目は、地下鉄5号線鍾路3街駅の5番→4番→3番→6番出口に広がる屋台街と、その周辺の飲み歩き。
これを読んで韓国ロスを癒しつつ、待望の訪韓に備えよう。
ソウル最大の屋台街
お酒が飲める屋台街としては、おそらくソウル(韓国?)最大規模。
10年くらい前まではゲイの男の子たちのたまり場だったが、少しずつそれ以外の若者やカップルが増え、2017年頃、この通りの北側の益善洞が古民家を改造したカフェが連なるおしゃれゾーンとしてブレイクすると、にぎわいはピークに達した。
何も知らない日本の旅行者が地下鉄駅から地上の屋台通りに出たら、なにかのフェスかと思うだろう。まさに祭りのようなにぎわいだ。
週末には今でもゲイの男たちがグループでやってくるので、彼らの楽しげな様子を見ながら飲むのも楽しい。筆者が彼らと屋台交流した経験によれば、ゲイの男の子たちはおおむね日本に詳しく、日本語ができる子が少なくないので、話しかけてみてもいいだろう。
さまざまなジョン、貴重なマッコリ
屋台ばかりが目立つ通りだが、魅力的な路面店もある。通りの中間、北側(益善洞側)の「ヘンボッカンチプ」もそのひとつだ。
いかにも大衆酒場といった趣のこの店は、多彩なジョン(チヂミ)と各地の美味しいマッコリを揃えている。伝統的な製法で醸された釜山の金井山マッコリや、名人が醸した井邑(全羅北道)のソンミョンソプ・マッコリが格安で飲める。
店の前には春夏秋は簡易テーブルが置かれ、冬はテントが張られるので、そこで飲めば屋台気分も味わえる。
鍾路3街の磁場、豚ハラミ専門店
東西にのびる屋台通りのなかでも、鍾路3街駅の6番と3番辺りが特ににぎやかなのは、6番出口の北側に焼肉横丁があるせいだろう。
この横丁のなかでも赤い看板がひときわ目立ち、店の外のドラム缶テーブルまで客でいっぱいなのが「味カルメギサル専門」だ。
看板料理のカルメギサルは、丁寧に下処理され、小さめに切り分けられた新鮮な豚ハラミをテーブルで焼き、さわやかなレモンソースでいただくもの。酒肴としての焼肉の究極である。
この店の左右をゾンビのように行き交う酔客を見ながら飲み食いすると、いつもの酒席以上に高揚してくるので、飲み過ぎ注意だ。