から揚げを揚げるのに最適な油の温度は?

まず、「1度めは160度くらいの油で3分揚げる」
一度油からから揚げを取り出した後「1分寝かせる」
さらに「2度めは170度くらいの油で1分揚げる」

これで外はパリッと、中はジューシーなから揚げに仕上がると思います。

「くらふと」で食べられるさまざまなから揚げ

――揚げ物はおおむね「170〜180度で揚げる」というレシピが多いので、「160度」って結構低いようにも思うのですが……。

山田:いえ、これでも十分火が入ります。逆にご家庭であれば「1度めは150度くらい」でも良いかもしれません。要は「低温でジワジワと火を入れていくほうが、鶏肉の旨味を引き出しやすい」ということです。

――「油に鶏肉を入れている際、あまり動かさないほうが良い」とか、「いやコロコロ動かしたほうが良い」とか様々な意見があります。この点、「くらふと」ではどう考えていますか?

山田:ご家庭の場合、揚げる際に使うフライパンなどが浅かったりすることもあるので、安全面から言うと動かしすぎはあまり良くないとは思います。

ただし、当店では「適度に転がしながら揚げる」という方法をとっています。そのほうが火が均等に入っていくのも確かです。

家庭ではオススメできないものの、適度に転がしながら揚げると火が通りやすくなります

家庭でもより美味しいから揚げを!

「くらふと」で使用している銘柄鶏でなくても美味しくできるはず!

――ところで、「くらふと」のから揚げには宮崎県産の日向鶏を使っているそうですね。

山田:はい。日向鶏は低脂肪、低カロリー、低コレステロールと3拍子揃ったもので、銘柄鶏の中でも特に揚げ物料理に適していると言われています。

ご家庭でから揚げを作られる場合、こういった銘柄鶏で揚げるとは限らないと思いますが、ぜひ当店にもご来店いただきご賞味いただければ嬉しいです。

――いずれにしても、ここまでにご紹介いただいた「から揚げを揚げるコツ」をマスターすれば、どんな鶏肉でも美味しく揚げられることには違いなさそうですね。

山田:はい。から揚げは誰でも気兼ねなくいただけるメニューです。それだけに奥も深いですが、ぜひ今回のコツをご参考にしていただき、ご家庭でもより美味しいから揚げを楽しんでいただければと思っています。

「くらふと」のハイクオリティなから揚げ

今回レクチャーしてくださった「こだわりから揚げの酒処 くらふと」では、醤油ベースのから揚げの他に、塩ベースのから揚げ、オリジナルの味付けのメニューもあります。

基本のから揚げをマスターすれば、「くらふと」のようなアレンジの幅も広がるかも? 「くらふと」にも行き、そのから揚げアレンジメニューを参考にしてみるのも良さそうです!

音楽事務所、出版社勤務などを経て2001年よりフリーランス。2003年に編集プロダクション・デコ有限会社を設立。 出版物(雑誌・書籍)、WEBメディアなど多くの媒体の編集・執筆にたずさわる。エンタテインメント、カルチャー、 乗り物、飲食、料理、企業・商品の変遷、台湾などに詳しい。台湾に関する著書に『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)、 『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『台湾迷路案内』(オークラ出版)などがある。