昨夏、自身のキャリア初となる新作歌舞伎に挑戦した生田斗真。その日々に密着したNetflix(ネットフリックス)ドキュメンタリー『生田斗真 挑む』が、6月16日より全世界に配信される。

高校からの親友でもある歌舞伎俳優・尾上松也と学生時代に交わした「いつか一緒に歌舞伎をやろう」という約束を果たし、上演された『尾上松也・歌舞伎自主公演 挑む Vol.10~完~ 新作歌舞伎 赤胴鈴之助』(Netflixにて6月16日より全世界独占配信)。生田自身が「僕のような一般人が歌舞伎に出るということが、そもそもとんでもなく無謀」と言うように、“無謀”に“挑む”約2ヶ月半の生田の姿が映し出される。

生田はどのような想いを持って歌舞伎の世界に飛び込んだのか、そしてそこで何を感じたのか――「薄目で観ていました(笑)」という、役を演じた作品が公開されるのとはまた違った想いも沸いているという本作について語った。

嬉しいような、恥ずかしいような、不思議な気持ち

――まずは今回のドキュメンタリーを制作することになった経緯を教えてください。

僕という、いわゆる歌舞伎役者ではない、一般の俳優が歌舞伎に挑戦するということと、僕と高校からの友人である尾上松也くんとが学生時代に交わした約束――教室の片隅で話した「いつか一緒に歌舞伎をやろう」という約束を果たすことになったこの舞台に、Netflixのドキュメンタリーチームの皆さんが賛同してくださり、オリジナルの作品として制作していただくことになりました。さらにそれに合わせて舞台本編も撮っていただいて、世界に配信できることになった、というのが経緯でしょうか。

学生時代に松也くんと「いつか一緒に舞台やろうぜ」「うん、そうだね!」なんて、軽いノリで、何も考えずに言ったことが、まさかこんな大事になるとは思っていなかったので、ちょっとまだ気持ちが追い付いていない感じでもあるんですけど(苦笑)。

190以上の国と地域で、何十もの言語に翻訳されて観てもらえるというのは、嬉しいような、恥ずかしいような、なんだか不思議な気持ちです。

――世界に配信されることで、どんな反応があるのか気になりますね。

海外にお住まいの方々にもご覧になっていただけるというのは、また違ってくるのかなとは思いますけど、どうなんでしょうね(笑)。どんな効果が生まれるのか、僕もまだ想像がついていないところでもあります。

歌舞伎について深く知りたいのであれば歌舞伎座に行って、実際の歌舞伎を観ればいいと思うし、あとは歌舞伎俳優さんのドキュメンタリーとか、How To歌舞伎みたいなものを観るべきだと思うんですけど、今回はそれとも一味違いますからね。

僕のような一般人が歌舞伎と出会うことによって何を感じるのか、どういう風になるのか、というのを観ていただけるものだと思うので。海外の方々にはもちろん、日本の方々にもどんな反応いただけるのか、楽しみにしています。

――ドキュメンタリー作品となったものをご自身で観たときにはどんな想いがありましたか。

普段、役を演じている作品を観るのとはちょっと違う感じで。自分自身を観ているので見慣れない感覚があります。薄目で観ていました(笑)。