ジャン=オノレ・フラゴナール《かんぬき》 1777-1778年頃 パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec / distributed by AMF-DNPartcom

海外からやってくる西洋美術の名品から、日本、東洋の古美術、そして現代美術にいたるまで、2023年もバラエティ豊かな展覧会が続々と開催されます。ここでは、今年注目すべき展覧会のなかから、「西洋美術」をテーマにした展覧会をピックアップして紹介します。

※新型コロナウイルスの影響などにより、各展覧会の会期等は変更になる可能性があります。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。

フォトギャラリー2023年必見アート!「観ておくべき話題の展覧会」西洋美術編
  • クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》 1886年 油彩/カンヴァス 茨城県近代美術館
  • ロベール・ドローネー《パリ市》 1910-1912年 ポンピドゥーセンター(1936年国家購入)Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne - Centre de création industrielle
  • フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》1919年頃 石橋財団アーティゾン美術館蔵
  • デイヴィッド・ホックニー《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年 ポンピドゥー・センター
  • アンリ・マティス 《赤いキュロットのオダリスク》 1921年 ポンピドゥー・センター/国立近代美術館Centre Pompidou, Paris, Musée national d’art moderne-Centre de création industrielle

パリ、ロンドンを代表する美術館から名品の数々が来日

フランソワ・ジェラール《アモルとプシュケ》1798年 パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec / distributed by AMF-DNPartcom

今年は、パリ、ロンドンを代表する美術館から名品の数々が来日。まず、3月に国立新美術館で開催される『ルーヴル美術館展 愛を描く』(3月1日~6月12日、京都市京セラ美術館6月27日~9月24日)は、パリのルーヴル美術館が所蔵する16世紀から19世紀半ばまでの絵画のなかで「愛」がどのように描かれていたのかについて迫っていくもの。

26年ぶりに来日するフラゴナールの《かんぬき》や、ジェラールの《アモルとプシュケ》など愛にあふれた名品74点を通して、古代の時代から現代に至るまでの「愛」の表現を紐解いていく。

ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナー《湖に沈む夕日》1840頃 テート美術館蔵 Photo:Tate

一方、イギリスにあるテート美術館からは、「光」をテーマに作品を厳選。『テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ』(国立新美術館 7月12日~10月2日、大阪中之島美術館10月26日~2024年1月14日)では、異なる時代、異なる地域で制作された約120点の作品で、18世紀末から現代まで約200年の間に「光」の表現がどのように変遷していったのかをたどっていく。

コンスタブルやターナーなど英国を代表する画家はもちろん、印象派の画家たち、人気のハンマースホイ、さらにはオラファー・エリアソン、ジェームズ・タレルなど現代アーティストまで。多様な光の表現が、互いに呼応するようなこれまでにない会場構成になるという。