期待を裏切られる作品になっている

撮影/稲澤朝博

――この物語の独特の世界観についてはどう感じましたか。

僕が脚本を読んで最初に思ったのは「塚原さんってこういう作品もやるんだ」でした。

――確かにこれまで手掛けられてきた作品とは毛色が違いますよね。

だからこそ、「これをどうやって作るんだろう?」という好奇心とワクワク感が強かったです。あとは、脚本を読んだだけでは、CGを使うシーンのイメージが沸かないところが多かったので、そこも楽しみでした。

撮影/稲澤朝博

――“異能”のような、特殊能力が出てくる展開は?

「男の子はみんなこういうの好きだよね」みたいな(笑)。わかりやすく言うとマーベル作品的な感じですよね。特殊能力を持って戦うものって。ただ、今回のポスターとこの『わたしの幸せな結婚』というタイトルからはなかなか想像できない。そういうところではいい意味で期待を裏切られる作品になっていると思います。

――キラキラした恋愛映画をイメージしていたら、本格的なアクションや、映像美もあって確かにいい意味で予想を裏切られました。

その上で、(清霞と美世の)二人が惹かれ合っていく過程が、スピード感とかも含めて大切に描かれているんです。そこがこの映画の魅力だと、個人的には思っています。

――想像していたものとは違っていて、「さすが塚原監督」とうなってしまいました。

原作の素晴らしさと塚原さんの技ですよね。僕なんかが言うのはおこがましいんですけど、僕も「さすがだな」って思っちゃいました。