「変わらずにみんな子どものままでいようね」
――今田さんとの二度目の共演はどうでしたか。
楽しかったです。一緒にいて気持ちのいい方なんです。あんなにかわいらしい見た目なのに、笑い方が豪快だったり、表裏が無いので、人として魅力にあふれている方です。今田さんがいるだけで現場も明るくなりますし、一緒に作品を作る上ではそういうパワーを持った人がいるととてもやりやすいです。
――“美世”というキャラクターにはどんな印象を持ちましたか。
今どき、あんなに健気な子はいないとは思いますけど(笑)、素敵だなと思いました。時代背景や家庭環境があって、あのような人格が形成されていると思うんですけど、あそこまで真っ白なピュアさを持っているのはいいなと思いますし、それを表現し切った今田さんもすごいなと思いました。
あのピュアさがあるから清霞の心が動いたのだと思うし、この作品の良さであり、美世というキャラクターの良さでもあると思います。
――本作は「守りたいもの」が一つのテーマになっているかと思いますが、渡邊さんが今、守りたいと思うものや、貫きたいことは何ですか。
自分のエゴであったり、信念みたいなものは貫きたいですし、貫くべきだと思っています。それ以外のことで言うと“地元”です。
「守りたい」という感情が合っているかはわからないですが、純粋に好きですし、いつまでもあってほしいと思うところです。土地はもちろん、そこに居る人も。「変わらずにみんな子どものままでいようね」って思っています(笑)。
――地元に帰ると必ず会うメンバーとかもいますか。
いますね。むしろいつものメンバー以外と連絡が取れないんです(苦笑)。携帯電話を失くしてしまったことがあって、学生時代に交換した連絡先が根こそぎ消えてしまったんです。だから、大学を卒業してからも頻繁に会っていた人たちの連絡先しかないので、必然的にそのメンバーたちと会うことに。それが楽しいんですけどね(笑)。
ただ食事をしたりしながら話をするだけとかなので東京でもできるんですけど、地元で話すっていうのがいいんです。
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取材中、写真撮影の時には、スタッフの方々と楽しいお話を繰り広げ、笑いが堪えられないという場面も。クールな表情の裏側に、そんな一面があったこともお伝えしておきます(笑)。
新は清霞の恋敵のような立場ですが、この物語の一つのテーマでもある「守りたいもの」が新にもあり、それが何かを紐解いていくことで、その行動の意図も明らかになっていきます。渡邊さんが丁寧に積み上げていった新の心情が、物語の後半、また違った角度から見ることができます。
清霞と美世のラブストーリーはもちろんですが、迫力のアクションシーンや、圧倒的な映像美、丁寧に紡がれる登場人物たちの想いなど、見どころの満載の本作を、ぜひ劇場でお楽しみください。
ヘアメイク/西岡達也[Leinwand] スタイリング/岡本健太郎
作品紹介
映画『わたしの幸せな結婚』
2023年3月17日(金)全国ロードショー