桐谷健太

撮影の裏話は…

印象的な撮影エピソードの話題になると、二宮は「広尾の普段使っているような道で撮影したのが印象的だった。東京だと撮影ができないというケースがあって郊外での撮影に出ていたので、東京でも撮れるのかと驚いた」と新鮮な面持ち。波瑠も「広尾の住宅街の中に、こんなに素敵なカフェがあることにびっくりしました。見慣れた景色過ぎて不思議でした」と都内ロケが思い出深い様子。

桐谷は二宮&浜野の3人での会話場面を挙げて「15分くらいカメラを止めずアドリブでお芝居するというのを毎シーンやっていました。すべてを繋げたら『ゴッドファーザー』くらいの長さになるのではないかと思った。いつかディレクターズカット版を観たい。それくらい楽しい撮影だった」と充実した表情で撮影を振り返った。

事務所の先輩である二宮と初共演した藤原は「二宮君は後輩と沢山共演経験があるので、距離の詰め方が上手い。撮影後にもわざわざ『今日もありがとう。明日もよろしく』と挨拶しに来てくれて優しかった」と人柄をリスペクト。

しかしその優しさはどうやら見せかけのようで、藤原は「靴を履いて帰ろうとしたら、両足の靴紐が一つに結ばれていた。二宮君はそれを見るために挨拶に来た。パッと二宮君のことを見たらニヤニヤしながら『おつかれ』と言っていた」と二宮のイタズラにはめられたと訴えた。

しかしこの現場を見ていたのは藤原と二宮だけ。ゆえに藤原が「絶対に二宮君の仕業!」と声を大にしても、当の二宮は「そんなことするわけないよぉ。俺じゃないよぉ。やってないのに怖いよぉ」と余裕の表情でのらりくらり。

結果的に藤原は桐谷からも「自分でやっているのに忘れたんじゃないの? 普通は靴を履く前に気づくはず」といじられる始末で、最後は藤原が「わかりました。先輩が言うのであれば僕のミスです。自分で両方の靴紐を結んだのかもしれない。……僕には味方がいない」などとションボリして、場内爆笑となった。

最後に主演の二宮は「この映画は10月6日という季節感が重要で、肌寒くなってきた時期にじんわりと温めてくれるというか、そんなテイストがずっと続く心地のいい映画になっています。ちょっとだけ温めてくれる映画の性質をたくさんの皆さんに味わっていただきたいです」とアピールし、イベントは幕を閉じた。

作品情報

映画『アナログ』
10月6日(金) 公開

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