“ボケ過多”でしたね(笑)

©「マイストロベリーフィルム」製作委員会・MBS

――現場の雰囲気はどうでしたか。

深田:(村崎美波役の田鍋梨々花、中村千花役の吉田美月喜を含めた)みんなでよく話をしていました。

矢花:ワイワイしていました。わりと天然揃いのメンバーというか(笑)。深田と田鍋さんが何かとんちんかんなことを言い始めて、それを吉田さんと僕が少し離れたところから「うん?」って思いながら見ているという。

ただ吉田さんもたまにボケ側に回ることがあるので、“ボケ過多”でしたね(笑)。かみ合っているのか、いないのかわからないような会話がずっと繰り広げられていました。

深田:バナさんがいなかったら、会話が成り立ってなかったと思います。バナさんが全部にツッコんでくれるから伝わるけど、いなかったら何もわからないままになっていたかと(笑)。

矢花:結構、ぶっ飛んでいる人が多かったので(笑)。

――主演ということで、現場に差し入れをするとかは?

深田:僕ら二人からお弁当を差し入れました。あと、僕は集中力が上がるということで、チョコを。

――予告編にもある凌が光のことを見つめながら頬に触れようとする場面は、印象に残るシーンの一つですね。

深田:そこで1つ面白いエピソードがあります(笑)。あのシーンは、光が寝てしまっているのを凌が見つけて、声をかけるんだけど起きないというところなんですけど、本番で僕が「光」って呼びかけたら、バナさんが「うん?」って返事をしてきて。

矢花:寝ていないといけないのに(苦笑)。

深田:台本とは全然違うアドリブを入れてきました(笑)。

矢花:違うんですよ。撮影がタイトだったこともあって、矢花と深田としているよりも、光と凌としている時間が長くなっていて。あと今回、セリフの前にアドリブを入れて、自然に会話を始めながら撮るというやり方をしていて、光がよくしゃべるキャラクターだったから、僕のアドリブで始まることが、1日に1回は必ずあるくらいのペースであったんですよ。

だから光の人格が日常生活にまで入り込んでいる状態で、今、自分が光なのか、矢花なのかがわからなくっていたところに、「光」って声をかけられたから、普通に返事をしてしまうという凡ミスをしました。本当に申し訳ない。

深田:めっちゃ面白かったです。

――単純に普段のお互いの関係性があるから、演じるのが恥ずかしかったとかはなかったですか。

矢花:光は凌から向けられている気持ちに対してすごく鈍感という設定で、撮影期間中僕自身にも光の性格がかなり影響していたので(笑)、特にそこは意識せずに普段の凌だなという感覚で、フラットに受け入れられていました。