4話

「責任とか、メンツとか、そういうことうだうだ言ってるのウザイだけですから。仲間意識とかそういうのでやってないですから。本当のこと知りたいだけですから」(第4話)

誰でも自分がかわいいし生きていれば嫌でも責任やメンツとかしがらみが絡んできてしまうもの。だから、こんなことをサラッと言ってのける久利生はやはりカッコイイ。誰だって久利生のように生きたいとは思うけど、それはとても難しいことなのだ。

5話

「俺もさ、結構さ、フェロモンばりばりのお姉ちゃんとかさ好きなんだけどさ、最終的にホレんのは違ったりするんだよね。優しい子が好きなんだけど、短気で気の強い女に惹かれちゃったりさ。チャラチャラした女サイコーなんだけど、真面目で堅い子好きになっちゃったりするんだよな」(第5話)

捜査で千葉の御宿を訪れ、一泊することになり、旅館で相部屋になってしまった久利生と雨宮。彼女が彼氏がいる嘘を言って、自分の好みの人と付き合うとは限らないという彼女の言葉に久利生も共感して。この“好きになっちゃった”堅い子は完全に雨宮のことを言ってる? 愛の告白とも言えるこの言葉だけど、お酒飲んでる雨宮は右から左。

「人の気持ち全部理解しようとするほうが無理なんじゃない。ツチノコとかいるじゃない。ミステリーサークルとか。ああいうさ、人の常識を超えるものが実際に存在するワケよ。恋愛の世界にはさ」(第5話)

不倫絡みの傷害事件で、相手に忘れてほしくないからと偽証をした女性の気持ちが理解できないという雨宮に言った言葉。人って恋愛が絡むとバカなことをしちゃうこともある。時にそれが事件へと発展してしまうことも。

6話

「うてうてにナンパされて行っちゃったって言っちゃいなよ」(第6話)

うてうてとは当時の言葉で、遊び好きな男のような意味。今で言えばチャラ男か? 冒頭で男と一緒に飲みに行ってしまった雨宮に電話で「ごゆっくり。撃たれちゃってください」と言って切った久利生のちょっとイラッとした表情は完全にヤキモチでしょ。

7話

「被害者を助けて、悪いことをした奴には罰を与えたいんだ。検事になって。そんなこと、お前もうやってんじゃん」(第7話)

どうしても検事になりたいという雨宮に、その理由を聞いた久利生が言ったひと言。事務官というポジションが検事よりも低いと思っている彼女に対し、久利生は検事と事務官はパートナーとして同じくらいに大事なものだという思いを伝える。

このあと、雨宮は昇進試験を蹴って久利生の捜査を手伝う。真実を追究する久利生の後ろ姿を見続けることで、成長していく雨宮。のちに彼女はどういう検事になったのか、それは劇場版第2弾で描かれている。

「裁判に勝ったって被害者は全然救われてないだろう。(悪い奴は)野放しにはしねえよ」(第7話)

痴漢容疑で送検された貿易会社専務・綿貫(寺田農)の弁護士が、訴えた女性に裁判になったら知られたくない過去を暴露すると脅しをかけてきて、このまま裁判で勝っても女性は傷つくだけだという久利生。

「悪い奴は野放しじゃない」という雨宮に久利生は怒りを内に秘めて言う。自分たちのためには相手を傷つけることを厭わない連中への怒りが、この言葉を言いながらダーツを投げた時の表情からも伝わってくる。

8話

「こういうことはうやむやに終わっちゃうと、同じことが繰り返されちゃうんですよ。別に俺たち、医療ミスを暴きたくてやってるワケじゃないですから。死なずに済んだ人が死んじゃうんですよ。もうこういうことなくしましょうよ」(第8話)

医療ミスを扱うことになった久利生が、それを証明する証言を翻してしまった元准看護師に言った言葉。

人間である以上、ミスをしてしまうこともあるだろう。大事なのは、そこでミスを認めることができるかどうかだ。それによって、その人のその後の在り方が変わってくる。間違ったことをした時はしっかりと受け止めてほしい。そんな久利生の思いがこの言葉から伝わってくる。