第6話

「わかんねえなあ。全ッ然わかんねえ。そういうの身内に厳しいって言うんですか? むしろ、身内に甘えてるって言うんじゃないですか? いくら事務官だって何の説明もなしに被疑者扱いされたら納得いかないですよね、遠藤さん? とりあえず謝ったほうがいいんじゃないですか、遠藤さんに。こういう時は『ごめんなさい』じゃないですか」(第6話)

遠藤が殺人未遂で逮捕され、特捜部が取り調べを行うことに。しかし、実は特捜部が乗り出してきたのは被害者が代議士の私設秘書で、この事件を機に代議士の汚職疑惑にメスを入れようとするためで、遠藤の逮捕はスケープゴートだった。

遠藤が犯人ではないと最初から分かっていながら、遠藤にそのことを伝えることもなく逮捕、取り調べを続けた特捜部に、独自のやり方で殺人事件の真犯人を見つけた城西支部の面々は怒りの思いを。久利生は皆の総意を特捜部の首藤(石黒賢)にぶつける。首藤は過ちを認め、遠藤に謝罪をするのだった。

いけないことをしたら、ちゃんと謝る。小さい頃から教わってきたことなのに、人は大人になるとなぜそれをためらってしまうのだろう。

第7話

「こっからは法律とかじゃなくて、俺個人の意見です。正直言って、城山さん卑怯じゃないですかね。確かに反省しているとは思うんですけど、さくらさんと別れるつもりっていうのは、俺ウソだと思うんですよ。何か、こういうことをすればさくらさんは許してくれると分かってやってるんじゃないかなと思って。だって、実際そうなっちゃってるし。

さくらさん、今までもこういうこと繰り返してきたんじゃないですか? 私がいなければ彼がダメになっちゃうって。どういう風に言えばいいのか難しいんですけど、前を向いてみたらどうですか? これからの自分に何が大切なのかをちゃんと考えるって。彼の間違いを、甘えを許したらいけないんじゃないですかね。彼のやったことは犯罪になることですから。

もし裁判で有罪判決になったとしてもさくらさんの気持ちが本当のものだったら、全ッ然大丈夫じゃないですか?」(第7話)

DV男に暴力を振るわれた女性はそれを訴えようとする。が、久利生が当の男から預かった、女性とこれまで交わした手紙や、彼女に宛てた反省の弁を書いた別れの手紙を渡され、訴えるのをやめようとする。そんな彼女に久利生が、それはだめんずと付き合う女性によくあるパターンだとハッキリと。

検事と被害者ではなく、人同士で向き合い語る久利生の言葉は、彼女の胸にズシッとしみ通ったハズ。

第8話

「でも、宇野くんさ、俺たちの仕事に例外はないんじゃないの。責任とるべき奴に責任とらせるのが俺ら検事の役目でしょ」(第8話)

暴力団幹部の殺人事件が起き、権藤(池内博之)という男が出頭してきて、宇野の研修生時代の教官だった担当弁護士の小此木(鶴見辰吾)も速やかに取り調べを終わらせようと言ってくる。が、久利生は権藤が身代わりであると看破。取り調べを続ける。そんな彼に業を煮やしたのか暴力団は城西支部に圧力をかけてくる。皆が久利生の身を案じ、理想論だけじゃと言ってきた宇野にひと言。

当たり前の信念を、ブレずに持ち続ける。それって簡単なようで難しい。誰だって自分の身はかわいいから。だからこそ、どんなことがあってもブレることのない久利生の姿勢はカッコイイのだ。

「権藤さん連れて帰ったら、組長さんに伝えてもらっていいですか。全ッ然納得できねえし、身代わりなんていらねえから真犯人出せーッ! って。(中略)帰ったら、組長さんによろしこ」(第8話)

権藤を不起訴処分にした久利生。強面のお兄さんたちの前でもまったくキャラクターは変わることなく真実への欲求をもらす。そんな彼の在り方は、知らず知らずのうちに周りの人間に影響を与えていく。城西支部の面々も、そして警察も理不尽な暴力に立ち向かっていく決意を新たにするのだった。

第9話

「ナイスパス!」(第9話)

学生たちが仲間を暴行死させた事件を担当することになった城西支部。久利生をはじめ、各検事&事務官が学生たち一人ひとりの取り調べを担当し、情報交換していくことに。やがて、彼らは学生たちを仕切っていた大学OBの存在を突き止め、その男がリーダーとなって詐欺行為をしていたこと、学生を殺害したという事実に行き当たる。

すべてが解決し、久利生は城西支部の面々にこのひと言を。チャットという、シーズン1ではなかったパソコンを使った城西支部のチームワークが光るエピソードとなった。