これだけ食べて帰ってもいい!?「ラムパクチー餃子」の美味しさ

もう一品、肉餃子がある。「ラムパクチー餃子」(5個480円)である。

「羊が大好きだったので、このメニューを考えました」

「ラムパクチー餃子」(5個480円)

矢部さんによれば、他店でもラム肉の餃子を出しているところがあるそうだが、私は初体験。
ラム肉はニュージーランド産。

ラム肉のほか、パクチー、タマネギ、ショウガ、クミンなどのスパイスも配合。

「羊肉とパクチーは相性がいいんです」

「ラムパクチー餃子」(5個480円)

昔、シルクロードの入り口にあるウルムチで、ケバブを数日間毎日何本も食べ歩いたことがある。そのケバブにはクミンがふってあった。

羊肉は癖があって苦手な人もいるかもしれない。けれど、ウルムチでの経験で、羊肉が大好きになった。

まさか中野の餃子屋で、ウルムチで食べたケバブの味と出会えるとは。

じつはロケハンも含め、この店には二度通った。二度とも同じ料理を食べたが、個人的には「ラムパクチー餃子」がいちばん好きだ。

この店には、うまい肉好きの人にぜひ食べてほしい餃子がそろっている。が、「ラムパクチー餃子」しか頼まない人も多いそうだ。自分もプライベートだったら、「ラムパクチー餃子」だけを食べて帰るかも。

中野には出かける機会が多いのだが、どこで食事をすべきなのか、いつも悩む。とにかく小さな飲食店が多いのだ。

年末、夜の中野を徘徊したのだが、この店を知らなかったばかりに、素通りしてしまった。

豚肉、鶏肉、羊肉を使った、肉肉しい餃子にありつきたかったら、この店へ。餃子は肉を喰うものであることを再認識させてくれる。

焼き上がりにごま油をかけるので、パリッとした食感が心地よい。

【中野餃子「やまよし」】
住所/東京都中野区中野5-55-9
電話なし
営業/16時〜23時(LO22時半)
定休日/月曜、プラス不定休
予約不可。不定休のインフォメーションはフェイスブック参照。価格はすべて税込。

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。