どうすればよいのか
社会に出れば競争社会です。“みんなで手つなぎゴール”など悪しき平等主義の中で育つと、ちょっとした挫折でも心折れてしまう大人になってしまうかもしれません。
でも、勝ち負けがあっても、“負けることは悪”という考えは植え付けたくはありませんよね。
前記の話は極端な例だったかもしれませんが、実際、あったことなのです。
勝手に鍵盤ハーモニカをふく子に「あなたは観客席で待機していなさい」とも言えずに舞台に上げ、ホースに穴を空ける手段に出た先生に対して最善の対応策を思いつきません。
根本は「発表会はいいものを見せなくてならない」という前提で行われていることではないでしょうか。そこへ担任が追い込まれてしまったわけです。その考えを根っこから覆さないと問題解決にはならないと感じます。
少なくとも、子育ての中で自分より出来ない友達を例にして
- 「ほら、○○ちゃんはちゃんと出来ないからダメな子なのよ。だから舞台に上がれなかったのね」
- 「あの子が参加すると優勝できなくて困るわね」
と心では思っても、親が子どもの前で口に出さないことが大切です。
- 「○○ちゃんは上手にふけないけれども凄く頑張っているね」
- 「足が遅くても最後まで走っていて、あの子は立派だね」
と子どもには伝えた方がいいかもしれません。
インクルーシブ教育とは
「優しい心を育てる」「みんな仲良く」の教育理念を掲げて園児募集をしながら、やっている保育は別物、“絵に描いた餅”にならないようにしてほしいです。
“インクルーシブ教育”という言葉があります。障害のある子どもを含むすべての子どもに対して、一人一人の教育的ニーズにあった適切な支援を通常学級で行う教育のことです。でも実際はそれをするのは人の心、とても難しいことです。
わが子に“思いやりのある優しい子に育ってほしい”と願っているのならば、クラスに障害のある子がいたり、運動能力や学力が低い子がいても「うちの子が足を引っ張られている、迷惑を被っているから、あの子を別のクラスに移動させてほしい」と排除するのではなく、共に学び、助けてやる姿勢を親として我が子に見せることが大切なのだと感じます。
皆さんは、どう思いますか?