味噌カツは、戦後間もない頃に、屋台で客が豆味噌で煮込んだどて鍋に串カツを浸して食べたのが始まりという。うまいと評判になり、他の屋台に広まっていった。今も、どてのある店では、どて味噌をかけた串カツが定番で、縁日の屋台でもよく見られる。
その後、洋食店でも専用の味噌ダレを作ってトンカツにかけて出すようになり、今日では、トンカツを出す店の大半が味噌カツをメニューに載せる。味噌カツをご飯の上にのせた味噌カツ丼も人気だ。
かつて、他地方の人に「トンカツに味噌を塗って食べるんだって?」と言われることもあったが、間違えていけないのは、味噌でなく、味噌ベースのタレであること。この味噌ダレは、濃そうに見えてくどくなく、カキフライなどにかけてもうまい!
ぴあMOOK『原寸大なごやめし図鑑100』から、絶品「味噌カツ」の名店をご紹介!
サクッ、ジュワ〜、至福の瞬間にくらり
矢場とん 矢場町本店 わらじとんかつ 1296円(定食1728円)
味噌ダレとソースのハーフ&ハーフが可なのも嬉しい。
まわしを締めたブタ「ぶーちゃん」が目印の超有名店。自慢の味噌カツは、南九州産の豚肉に独自ブレンドのパン粉をまぶしてカラッと揚げる。ソースも選べるが、やはり天然醸造の豆味噌を使用した秘伝の味噌ダレで食べてほしい。
叩かずとも柔らかい良質な豚肉と、サラッとしたタレのバランスで、ロースとんかつのほぼ倍!のBIGサイズなわらじとんかつでもペロリといける。また、店の4階にはコース利用者限定の個室があり、接待にももってこい。
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ロースとんかつ756円(定食1188円)、ひれとんかつ1296円(定食1728円)、鉄板とんかつ1404円(定食1836円)、みそかつ丼(みそ汁付)1188円、みそ串かつ(ひれ3本648円)、特製どて煮432円
矢場とん 矢場町本店
052-252-8810
名古屋市中区大須 3-6-18
11:00〜21:00
不定休
135席(テーブル125席、カウンター10席)
喫煙不可
駐車場 8台
地下鉄名城線矢場町駅4出口より徒歩5分
ここでも食べられる
名古屋市内に栄LACHIC店、名古屋駅エスカ店、名古屋駅名鉄店など7店 ほか中部国際空港店など
味噌カツのルーツここにあり
ロース串かつ 432円(3本)
とんかつの衣よりカリッとした歯触りと、ふんわりした食感。
とんかつとは異なる衣を使っており、味や食感の違いを楽しめる。串かつには切れ端の肉を使う店もあるが、矢場とんではロースとんかつやわらじとんかつと同じ肉を串かつ用にカットしているので、肉の旨みをしっかり味わえる。
味噌ダレを付けた串かつは、味噌カツの原型とも言われ、矢場とんでも創業時からのロングセラーメニューだ。ビール片手に頬張れば、昭和屋台の気分を味わえる。
矢場とん 矢場町本店
052-252-8810
名古屋市中区大須 3-6-18
11:00〜21:00
不定休
135席(テーブル125席、カウンター10席)
喫煙不可
駐車場 8台
地下鉄名城線矢場町駅4出口より徒歩5分
ここでも食べられる
名古屋市内に栄LACHIC店、名古屋駅エスカ店、名古屋駅名鉄店など7店 ほか中部国際空港店など
さすがの名門正統派!
名代とんかつ 八千代 味清 みそかつ丼 1300円(赤だし付)
半熟卵が溶け込むとさらに味がまろやかに。
戦前の名古屋洋食店の草分け「ステーキハウス八千代本店」で修業した先代が創業し、いまも名店の味を守り続けている。みそかつ丼は現店主の代になってからのメニューながら老舗ならではのこだわりがある。コレステロールを抑えたヘルシーな油でからっと揚げたカツのサクサク感が心地良く、地元専門店が選りすぐった味噌もさっぱりした味わいで、女性にも人気。
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ロースかつ1260円(定食1600円)、名代ヒレかつ1360円(定食1690円)、デミカツ丼(赤だし付)1300円、ハンバーグステーキ1100円(定食1530円)
名代とんかつ 八千代 味清
052-412-0568
名古屋市中村区稲葉地本通2-9-1
11:00〜14:00(LO)、17:00〜20:00(LO)※木曜は昼のみ営業
定休 金曜
46席(カウンター4席、テーブル32席、座敷10席)
禁煙(喫煙可の個室あり)
駐車場 15台
地下鉄東山線中村公園駅2出口より徒歩10分