家でできる「やってみせ」の例

幼稚園、保育園の先生も「きれいに片づけなさい」ではなく、「まず、一番大きい画用紙を下に置いて、その上に次に大きい絵本を画用紙の上に重ねて、一番上にクレヨンの箱を置きましょう」とやってみせます。そうすればわかります。

 更に“やってみせる”ことの良い面は口頭での指示と異なり、具体的に目で見て確認できる点です。

整理整頓されている状態を写真の撮っておき「このように片付けてね」と見せてもわかりやすいです。

家庭でも「ちゃんと片付けなさい」ではなく「絵本は絵本棚にこうやって縦に入れて、ブロックはバラバラにして色別に箱に入れて」などそれぞれの家庭のやり方を具体的にママがやってみせましょう。

そして片付いている状態をお片付けボックスの近くに、写真やイラストで貼っておきましょう。

お手伝いの習慣をつけるには

お手伝いはそれをきちんとさせることより「お手伝いの習慣をつけること」が目的です。それこそ、ちゃんと出来なくても、お手伝いをしようとした意欲、過程を認めましょう。

なかなか親側に根気がいる対応ですが、もし、満足いかない結果だったとしたら、子どもが寝てからタオルを畳み直し、食器を洗い直して、翌日「今日からタオルはこのように畳もうね」「洗剤はこれくらい使ってね」「食器の裏も洗ってね」とやってみせて教えましょう。

急がば回れです。子どもが上手に家事をしてくれるようになると、親も早い段階で楽できます。仕事から帰宅したら「子どもが作った夕飯が並んでいた」なんて夢のような日がやってくるかもしれません。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

つまり!

  1. やってみせる…手本を親が見せる
  2. 言って聞かせて…説明する
  3. させてみて…親の真似をさせる「さあ、今度は○○ちゃんの番だよ。今、ママがやったみたいに片付けてみて」
  4. ほめてやらねば…一個でも真似して片づけられたら、褒める
  5. 人は動かじ…1~4をやらなければ子どもは行動できません

子どもは真似の天才!

ついついやってしまいがちなことですが食事中、「ちゃんと座って食べなさい」と叱りながら、親が携帯をいじったり、頻繁にキッチンに調味料を取りに行ったりしてしまいます。でも、これは良い手本とは言い難いですね。(←なかなか実行が難しいですが)

普段から「やってみせ」、それをさせるようにしましょう。なぜなら、子どもは真似の天才なのですから…。