今回は、歌も、お芝居も含めて、パフォーマンスができないと、成立しないことが本当に多いんです。

踊れなければ成立しない役なんですが、今回私が踊るダンスの内容は、今まで自分がアイドルで経験してきたダンスの性質とはまったく違っていて。これまでの経験が全然生かせないのが、悔しいというか…。

注意されることが、足をあげるとか、振りが揃っていないとか、手の角度が違うとかではなくて。例えば、つま先がポイントになっていない、つま先で立ってない、指先がきれいじゃない、っていうところを注意されるんです…。

基礎が固まっていないまま、振り入れをしてしまっている分、気をつけなきゃいけないのはわかっていて、もちろん気をつけるんだけど…。意識がそこに行きすぎると、次は、お芝居ができなくなっちゃうんです。

だから、本当にこの役をやれる人は“本当に器用な人だな、すごいな”って、思うんです。“本当に、自分がこの役をやるんだ!”って、いまだに思います。

ヘアメイクをして、衣装を着けてアニータになったのは、まだ写真撮影をした1回だけで。だからまだ、アニータが降りて来ていないというのが、今の状況かな。。

ヘアメイクや衣装って、本当に役者さんを生かしてくれるものだと思っているんです。ヘアメイク、衣装があって“なるほど、この服を着たから、こういう動きになるんだ”って、わかるところもあると思っているんです。

稽古場ではいつも、スカートを履いて稽古しているけど、やっぱり稽古着と衣装のスカートとでは、重さも、形も、色味も違うから。

実際に舞台の幕が上がって、アニータとして化けることができたら、もっとアニータとして見えるようにはなるけど、そのための基準はしっかりと今、自分の中で作っておかないといけないと思っています。

そうじゃないと、衣装やメイクに負けてしまうと思うから。せっかく3番目に名前を載せていただける作品に出させてもらっているのに、観ている方に“アニータの存在感、薄い! ”って、思ってもらいたくないな。

--アニータは、作品を代表する曲のひとつ、「アメリカ」という曲も歌って踊りますよね。

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