でもね、稽古に入った去年の12月から今の本番中も、ウエストのことを考えない日は1日もないんです。ダブルキャストなので、他の皆よりもお休みが多いから余計に、休演日でも絶対にウエストのことを考えてる。

家で歌ったり、台詞を言ったりしちゃうし。

あと、台詞の言い回しができているか、歌を歌えているか、毎公演、楽屋で録音しているものがあって。それを休みのときにも聞いちゃう。“昨日はどうだったかな…”、“おとといはどうだったかな…”って。寝る前や、劇場へ行く電車の中でも聞いたりします。

24時間、寝ているとき以外は『ウエスト・サイド・ストーリー』のことしか考えてないです。今は、それだけ楽しいんだと思う。

もちろん本番が始まっているし、お客さまにチケットを買っていただいて、観ていただくショーでもあるので。“もっと、もっと、よくしたい”、“もっと、もっと、いいものを観せたい”、“もっと、もっと、うまくやりたい”っていう気持ちがすごくあります。

自分に満足していないところがあるので、それを日々考えていられるのが幸せなんです。

--本当に不安そうだった、前前回の取材からの変化をすごく感じます。(第8回)

フォトギャラリー「ミラチャイ☆」連載 第8回フォトギャラリー(+本文未公開写真)

12月ですよね。あのときは、不安しかなかった。これまでの舞台だったら、芝居、歌、ダンスとあれば、ダンスには気持ちの余裕をかろうじて持てていたから。もちろん、後回しはいけないんだけど、まずはほかをクリアにして、その後でダンスっていう順序だった。

だけど今回は、芝居、歌、ダンス、どれもが後回しにできないものばかりだったから。どこに自信を持てばいいのかわからなくて、「心のよりどころ」がなかったんです。だから、不安でいっぱいになっちゃって。

でも今は、舞台を観に来てほしい人には、自分から連絡をして「観に来て!」って、迷わず胸を張って言える幸せを感じてます。

あるなぁ。。 絶対、ロス、ある、これは…。 ヤバいよぉ…、これ。引きずると思う。。

でも、この作品が終わってやっと、2020年を迎えられる感じかな。

--もともと、佐江ちゃんの新年は「4月始まり」ですもんね!

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