ダブルバインドを経験した子どもはどうなるか?

親の真似をして、友達をダブルバインドする

親のこのような手本を見て育つと、「相手を自分の思う通りにコントロールするにはダブルバインドをすればいい」と学習してしまい、友達に対して「玩具貸してくれないんだったら、もう一緒に遊んでやらないから」と言ったりする子も出てきます。

このような言葉ばかりかけていると、やがて子どもに「単なる脅し」ということがばれてしまい、親が甘く見られるようになってしまいます。

将来、親がダブルバインドされる

親の力が強いうちはこれで子どもも従いますが、溜めこんだ気持ちが積もり積もって、思春期以降、親が子どもから暴言、暴力を振るわれたり脅されたりすることになるかもしれません。

例えば「ゲーム機買ってくれるんだったら、勉強してやるよ」とか、「買ってくれないんだったら、万引きするかもしれない」など…。怖いですね。

©あべゆみこ

ダブルバインドしない、シンプルな言い方とは?

食卓に着かないでずっと遊んでいる子どもには、シンプルに「もうご飯の時間だから、食卓に着きなさい」に留めておきましょう。 

また、遊びに夢中で家に帰りたがらない子どもには「まだ遊んでいたいんだね。遊び足りないんだね」と、子どもの気持ちに寄り添ってやります。

その後、「でも、いつまでも遊んでいたら晩御飯の時間が遅くなってしまうの」と理由を伝えます。

そして「だから後、滑り台3回滑ったらおしまいにする?2回にする?」と、ある程度子どもの希望を聞いてやりながら、選択肢を与え、帰る時刻が遅くならないように工夫をします。

まとめ

親は決してそんな気持ちはないのですが、子どもにしてみれば「私の言うことに従わないと、あなたを見捨てるよ」と言われているのと同じことなので、強い不安と恐怖を覚えます。

子どもを親の思う通りに動かしたいとき、無意識に言ってしまっているこれらの言葉、一見うまくいったように見えても、要は脅しによるしつけなのです。

ダブルバインドすることのないようにしましょうね。