元気いっぱいで落ち着きがなく、何度しかられても同じことをする男の子。
そんな男の子のしつけって、一体どうしたらいいのだろう……と悩んでしまいますよね。
子どもを叱ってばかりの毎日に、こんな育児でよいのだろうかと疑問や不安を抱いているママも多いのではないでしょうか。
そんな中、男の子の本質を理解し、ママがそれを認め、“しつけないしつけ”を心がければ、男の子も育てやすくなると、23年間男性保育士として経験がある原坂一郎さんは言います。
また、原坂さんは「ママが今より5%変わるだけで、子どもは50%変わる」と言いますが、それはいったいどういうことでしょうか。
今回は、元男性保育士 原坂一郎が書いた『言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本』を参考に、「男の子の本質について」「男の子の褒め方と注意の仕方」「男の子育児が楽になる考え方」についてお伝えしたいと思います。
男の子はこういうものだ!と理解しよう
男の子を育てるうえで、楽に手っ取り早くしつける方法はありませんが、ママのイライラをなくすためには、まず「男の子の本質」を理解することです。
事あるごとに「何でそうなの?」「何でそうなっちゃうの?」と悩むのではなく、男の子はこういうものだと理解し、時間を掛けてゆっくり見守る姿勢が必要です。
では、男の子の本質とはいったいどのようなものなのでしょうか。
男の子は何度も同じことを言わせる
「今日は先生にこう言ってね」「今日はこれを持って帰ってきてね」と言いながら子どもを幼稚園や小学校に送り出すママは多いと思いますが、何度言ってもやってこない、忘れてくるのが男の子。
2、3回繰り返すくらいならまだしも、それ以上となると頭にくるものですが、男の子は100回言ってやっと出来るようになるというくらいの心構えで、じっくり待つ姿勢が必要です。
男の子は興味があること、そうしたいと思ったことは、後先考えずすぐに行動してしまう
公園で男の子を遊ばせていると、水たまりにわざと入って行ったり、虫を追いかけて危険な木に登ったりと、ママとしては見ているだけでイライラ、ハラハラする行動をします。
思わず「やめなさい!」と頭ごなしに叱りたくなりますが、男の子のそういった姿勢や行動を「男の子はそういうものだ」と丸ごと受け止め、「受容の原理」を育児に取り入れることが必要です。
男の子の褒め方、注意の仕方とは
男の子はとても単純であるため、ママに褒められれば嬉しさを体全体で表現しますし、とびっきりの笑顔を見せてくれたりもします。
その姿を見たいあまりに、男の子を褒める時は思わず「すごい!」「えらい!」と口にしたくなりますが、男の子にそのような言葉を使うことはあまりお勧めできません。
理由については、記事『男の子に「すごい」「えらい」はNG!? 将来に差がつく「褒め方」ポイント』(ハピママ*)でお伝えした通りですが、男の子を褒める時は、「ちゃんと挨拶できたね」「ちゃんと靴をそろえられたね」と、できたことを認めてあげるだけで良いのです。
そして注意の仕方については、「危ない」「やめなさい」ではなく、「落ちるから危ないよ」「人に迷惑が掛かるからやめなさい」と、理由と一緒に伝えることにより物事の真意が伝わり、効果的だと言います。
やみくもに「危ない」では、子どもも何が危ないのか理解できませんし、自分の行動の先にどんな危険が待っているのか理解できません。
そこを「落ちるから」と理由を付けて伝えてあげれば、木から落ちるかもしれないと思わせることができ、行動をセーブさせ、それがしつけないしつけになるのです。