2020年4月、東京ディズニーリゾートにある4つのディズニーホテルで、利用のルールを定める「宿泊約款と利用規則」が変更されました。
ほんのわずかな変更だったのですが、これがSNS上で話題に。
今回は新たに追加された「ライブ配信禁止」条項と、その理由について考えてみます。
どんな変更だったの?
まずは変更前の利用規則を見てみましょう。
客室内や敷地内で許可なく営業上の目的で写真やビデオ・DVD等あらゆる機器による撮影及び録音はなさらないでください。
また、私的に撮影及び録音されたものであっても、許可なく営業上の目的でインターネット上等に掲載する行為はなさらないでください。
この項目が、2020年4月に以下のように変更されました。
客室内や敷地内で許可なく営業上の目的で写真やビデオ・DVD等あらゆる機器による撮影及び録音はなさらないでください。
また、私的に撮影及び録音されたものであっても、許可なく
- (i)営業上の目的でインターネット上に掲載する行為等
- (ii)各種SNSを使用したライブ配信行為等
はなさらないでください。
これまでも、オリエンタルランドの許可なく、営業上の目的でインターネットなどにアップロードする行為は禁止されていました。
今回の変更では、新たに「各種SNSを使用したライブ配信行為」の禁止が追加されたのです。
どうして規則を変更したの?
ディズニーホテルを運営するミリアルリゾートホテルズは、ウレぴあ総研の取材に対して、以下のように回答しています。
利用規約は2020年4月1日に改定いたしました。
今までも口頭でご案内していた内容であり、4月1日よりスタンスを変更したわけではございません。
以前と比べて撮影に関するお問い合わせが増えましたので、利用規約にホテルのスタンスを明記させていただきました。
ディズニーホテルをご利用されるゲストの皆さまには、客室および敷地内では「個人でお楽しみいいただく目的」での撮影をお願いしております。
広告収入などの営利を目的にした撮影やインターネット上への掲載の他、各種SNSでのライブ配信行為は、ホテルの運営や滞在中のゲストへ影響がおよぶ可能性があるためご遠慮いただいております。
なお具体的な内容や対応については、個別にホテル側で判断をさせていただいております。
SNSでは、客室やレストランから、ショーのリハーサル風景を撮影したものや、客室内の会話をライブ配信しているものを見つけることができます。
一部では広告を貼り付けて、収益化しているものも…。
最近ではインスタグラムや、17 Live(イチナナ)などを使って、一般の人も簡単にライブ配信ができるようになりました。
YouTubeなどでは、視聴者数を増やすために、過激な行動を取るユーザーも…。
あくまでも利用規則ですから、違反したからといって罰則があるわけではありません。
しかし今後は、この禁止事項が宿泊客に対する「抑止力」になるでしょう。