玲の厳しさは、愛ゆえに、なんです
――玲は原作でもすごく人気の役ですよね。
和合 そうなんです。小説版ではスピンオフとして主役ですし。
非常に重要な、ファンも多い役でしたので、愛されている玲をやらせていただけることも光栄でしたし、自分自身もそのイメージを壊さないように、イメージを優先して。
そこからにじみ出てしまう和合真一もあったんですけど、そういうクールで仕事が敏腕で、でももともとは孤独な人間だったので、そこから瀬名家に入ることによって、人間味、あたたかみがでてきて。
泉水に対しては愛ゆえの叱咤というのをうまく表現できるといいのかなと考えていました。
暴言を吐いたり、見下すような発言も出るんですけど、その裏には温かさがあるし。
本当に泉水がなかなか帰ってこなくて心配するシーンとかは、誰かが死んだのかな、くらいの悲しみに明け暮れる、そういう愛ゆえの行動を意識して演じたので、それが作品に出ていたらうれしいなと思います。
杉山 愛ゆえにというのは感じました。
完成した映画をみて、自分がいなくなって心配している玲のシーンは、こんなに心配する?っていうくらいだったので、そのシーンをみて、こんなに泉水は愛されていたんだ、って感じました。
――泉水は玲がそうしたくなるくらい魅力的な子だと思うのですが、そんな泉水を杉山さんが演じられたことを和合さんはどうみていましたか?
和合 そうですね、プライベートではあんまり思わないんですけど、泉水のときは小憎たらしいかわいさがあって、反抗されることでこっちも注意して、みたいな。
一生懸命、漫画を描いて頑張っているけど、絶対に報われるようなスキルではなくて。そういうのを見 つつ、でもそれを正直に言ってあげるのも優しさだし。
本当にすべて愛ゆえだし、マネージャーという職業なので、芸能界で輝いてほしいし、魅力にはすでにきづいているので、仕事面でも家庭面でも良き兄貴的な立ち位置なのかなって思いますね。
――DAIGOさんと和合さんは恋人同士の役どころですが。
和合 はい。最初に控室にうかがうときは、どうしようって緊張したんですけど、すごくあたたかくて、ふつうにしゃべっているときも楽しくお話ししてくださって。
こんなにフランクにしゃべっていただけるんだなって。年齢も離れているし。でも泉水にとっても本 当の良きお兄ちゃんみたいな。
杉山 それはすごく感じました。
和合 本当の兄弟みたいであたたかい現場でした。