トレーニングをしながら自分の体と向き合うとき、「五感」を使っている実感はありますか? 五感すべてを使うのはなかなか難しいかもしれません。そんななか、今夏、麻布に「五感を満たすパーソナルスタジオ」がオープンしたと聞き、気になって訪れてみることに。

赤羽橋駅から徒歩7分ほどのところにある、完全予約制のトレーニング&ヨガスタジオ「epsilon」。ドアを開けた瞬間、華やかな香りが鼻孔をくすぐります(嗅覚)。

出迎えてくれたのは、インストラクターのTakuyaさん。モデルのようなすらりとした長身、美筋肉のハンサムな男性で、すぐさま目が保養されました(視覚)。

サポートしてもらえるから、可動域が心地よく広がっていく

この日、体験させていただいたのは「トレヨガ」。epsilon独自の、器具を使わずにインストラクターの徒手負荷で、しなやかなボディラインを作るトレーニングメソッド(呼吸、ストレッチ、筋肉トレーニングetc.)に、オリジナルヨガを組み合わせた60分のプログラムです。スタジオで無料で借りることができるウェアに着替えて早速スタート。

最初はヨガマットの上に仰向けになって、呼吸のレッスンから始めます。

鼻から吸って、鼻から吐く――呼吸なんて当たり前すぎることかもしれませんが、普段、無意識に呼吸をしている人は少なくないはず。

吸った息がお腹の奥深くまでしっかり入っているか、腹部に手を当てて確かめながら、意識的に呼吸を繰り返しました。

最初のうちは、自分の呼吸がやはり浅めで、吸った息が胸部までしか行き届いていない感覚がありましたが、Takuyaさんの「鼻から吸って――」「あと◯回――」といった優しい声のガイドで、リラックスできたせいもあるのか(聴覚)、徐々に深くまで息を吸えるようになっていました。

人の“声”にも癒やし効果はあるようです。

続いてはストレッチ。

長座体前屈や開脚など、まずは下半身から伸ばしていきます。このときTakuyaさんが自身の体重をゆっくりとかけてくれるため、自分ひとりでは伸ばせないところまで、筋肉がじわじわと心地よく伸びていく感覚があります。

開脚のときは向かい合う状態で、手をそっと取ってゆっくりと前方に引っ張ってくれます。温かくて、優しい手(触覚)! こうして、伸ばすお手伝いを丁寧にしてくれるおかげで、明らかに可動域が広がっているのです。

このときも鼻から吸って、鼻から吐くスタイルの呼吸は、意識して繰り返します。