アーサイト役の堂本光一(左)とパラモン役の井上芳雄(右) ミュージカル『ナイツ・テイル ー騎士物語』ゲネプロより
1979年に生まれ、2000年に帝国劇場デビューを飾ったという共通点を持つ二人のスター、堂本光一と井上芳雄のために、世界的演出家ジョン・ケアードが脚本と演出を手がけて創り上げたミュージカル『ナイツ・テイル』。
2018年の世界初演時、これほどにハイレベルな新作ミュージカルがここ日本で観られるとは……と感慨深かった作品が、2020年のコンサートバージョンで生まれた新曲を加えた形で再演されている。
大阪公演を終え、東京初日を翌日に控えた10月5日に帝劇で行われたゲネプロを取材した。
主張の激しい音楽・美術・振付・衣裳・照明が、この上なく美しく溶け合っている
堂本光一(右)と井上芳雄(右) ミュージカル『ナイツ・テイル ー騎士物語』ゲネプロより
初演時に驚かされた、それぞれに主張の激しい音楽・美術・振付・衣裳・照明が、しかしこの上なく美しく溶け合っている“総合芸術”ぶりは今回も健在。
ケアードが、シェイクスピアとその弟子の共作による「二人の貴公子」、彼らが原作にしたチョーサーの「騎士の物語」、そのさらに元となっているボッカッチョの「テセイダ」にも敬意を払いながら脚本を書いているため、物語は初めこそ取っつきにくい。
だが、深い友情で結ばれていながら常に小競り合いを繰り返してもいる従兄弟同士の騎士、アーサイトとパラモンを演じる堂本と井上の軽妙で生き生きとした――初演以来の公私に渡る親密さが生んだのであろう、“役として”の範囲をギリギリ逸脱しない絶妙なラインの――やり取りを見ているうち、いつしか物語を身近に感じ始める。
あとはもう、隅々にまで創意が満ち溢れた舞台に身を委ねるだけだ。
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