すごくわかりやすい言葉でいうと、「必要とされている感」が毎日わかっていたのが、幸せだったのかもしれません。

自分がいないとお芝居が成り立たないっていう役のポジションをいただけて、「私が必要とされている」って感じられる場所ができて。今振り返ると、その幸せをすごく感じていたんだろうなと思います。

48グループの中では、“私がいなくても成り立つじゃん”って、心のどこかで思っていたところがあったし、“ここ、私じゃなくてもいいんじゃない?”って、思い始めちゃったところとか。“何で私は、それ以上に行けないんだろう”っていう悩みもありました。

団体で行動して後輩も増えて、メンバーが増えれば増えるほど、何を目指していけばいいのかが、わからなくなっていた時期だったから。アイドルとして後輩が増えていくと、自分は教える立場で、教わることも難しくなっていって。

そんなときに、地球ゴージャスさんに出会えたことによって、お芝居の世界にほぼ初めて踏み出させていただいて。教えてくれる人しかいない環境は、右も左もわからない私にとって、吸収できることが毎日たくさんあったから。

--「スポンジ」のように吸収できることが、たくさんあったんですね。

そうです。五朗さんにも「スポンジ」って言われたことあったなぁ…って、今、思い出しました。

--連載は、上海で活動できないという、どうにも抗えない状況から始まりました。なかなかシビアなスタートでしたが、『クザリアーナの翼』の稽古に入った頃から、毎回のインタビューで、佐江ちゃんから返ってくるものの”質”が変わっていったのを感じていました。

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